【iDeCoとは?】個人型確定拠出年金のメリット・デメリットを紹介

2017年からiDeCo(個人型確定拠出年金)の加入対象者が拡大され、それに合わせて知名度も少しずつ上がってきたように思います。

ただ、ほとんどの人はiDeCoとはどういうものなのか、どのようなメリット・デメリットがあるのかを知らないのが現状ですね。

何かと複雑な制度ですが、上手く利用することで大きなメリットを受けることができるのは事実。

ここではiDeCoについて、基本的な内容を解説していきます。

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iDeCoとは

iDeCoは個人型確定拠出年金とも呼び、一言でいうと自分年金作りの制度です。

将来のために掛金を拠出し、運用する金融商品を選びます。その運用結果によって、将来受け取れる金額が変わります。いわば投資ですね。

ただ、商品のなかには元本保証の定期預金もあるので、場合によっては定期預金で運用することもあるでしょう。

他には株式や債券などに投資する商品があり、それらは定期預金よりもリターンが大きくなる半面、元本は保証されません。

日本人は投資に疎いため、元本保証ではない商品で運用することに抵抗があると思います。

しかし、iDeCoでは元本保証の商品だけで運用するのはとても非効率であり、多くの場合、株式で運用することによってメリットを最大限に活かせます。

iDeCoのメリット

iDeCoには、大きく4つのメリットがあります。

・掛金が全額所得控除
・運用益が非課税
・受給時にも控除がある
・自己破産しても財産が残る

掛金が全額所得控除

拠出した掛金は、全額が所得控除の対象となるため、所得税と住民税の節税に繋がります。

所得税と住民税は、所得から各種控除を差し引いた「課税所得」によって納税額が決まります。

iDeCoで拠出した金額は、「小規模企業共済等掛金控除」として所得から差し引くことができるため、課税所得を減らすことにより、税金が安くなるんですね。

節税できる金額は、所得税が拠出金額×所得税率、住民税が拠出金額×10%です。

例えば、所得税率20%の人が年間24万円を拠出した場合、所得税で4.8万円、住民税で2.4万円、合わせて年間7.2万円の節税に繋がります。

運用益が非課税

本来、投資の売却益や配当金などには、約20%の税金が発生します。預貯金に付くわずかな利息でも、実は税金は発生しています。

iDeCoなら、売却益や配当金、利息などの運用益が全て非課税となります。

運用益が非課税になると、複利効果を最大限に活かすことができます。また、複利効果は金利が低すぎる預貯金ではほとんど意味がないため、株式などで運用するほうが効果的です。

複利効果がどれだけ資産形成に影響するのかピンと来ないと思いますが、世界的に格差が広がる大きな要因の一つが、複利効果によるものです。

受給時にも控除がある

運用した資金を受給するときは所得として扱われるため、所得には税金が発生します。

運用中の利益は非課税でも、受給時に課税されるので「税金の先送り」と呼ばれることもあります。

しかし、iDeCoの受給時には所得控除が適用されるため、ほとんど税金が発生しないように配慮されています。

この控除に関しては、会社でまとまった退職金が貰える人であればかなり複雑になってくる可能性もあります。

素人が調べて理解できる範疇を超えているので、受給時は専門家に相談してみるのが得策かな…と思いますね。

自己破産しても財産が残る

考えたくはないですが、もし自己破産しても、iDeCoで拠出した分は没収されずに財産として残せるようです。

…自己破産しないように頑張りましょう。

iDeCoのデメリット

メリットは大きいiDeCoですが、いくつかデメリットもあります。

・途中解約できない
・運用に手数料が必要
・損失が出る可能性がある
・受給時の税制が複雑怪奇

事前に理解しておかないと、こんなはずじゃなかった…となりかねません。

途中解約できない

iDeCoは年金制度です。そのため、運用している資金は原則60歳まで引き出せません(今後、65歳に引き上げられるかも)。

掛金の変更は年に一度だけ行えますが、生活に支障のない範囲で拠出をしていくことを心掛けましょう。

どうしても拠出するのが難しくなったときは、拠出はせずに運用のみ行うこともできます。ただし、運用には手数料が必要なので注意してください。

なお、2018年からは拠出限度額が月単位から年単位へ変更されました。

これまでは月額〇〇円の拠出と固定でしたが、今後は年間で調整することができます。ただ、あらかじめどの月にいくら拠出するという届け出が必要なので、少し面倒ですね。

その分、拠出する回数を減らせば手数料も削減できるメリットもあります。

運用に手数料が必要

手数料には加入時のみ発生する初期費用と、毎月必要な維持費があります。

手数料には金融機関ごとに違いがあるので、なるべく安い金融機関を選ぶことが重要です。

僕が利用しているSBI証券の手数料は以下の通り。

毎月必要な手数料のうち、SBI運営管理機関にあたる手数料は、金融機関によっては有料となります。

有料で何か特別なことがあるわけでもなく、ただ金融機関の利益となるだけなので、加入者にとっては何のメリットもありません。

また、運用する商品によっては「信託報酬」という経費が発生しますが、それは金融機関へ支払う費用とは別物です。

iDeCoで拠出しているときは「加入者」、拠出はせずに運用するだけの場合は「運用指図者」となります。

運用指図者の場合、国民年金基金連合会へ支払う103円は必要ありませんが、事務委託先金融機関へ支払う64円は必要になります。

何もしていないのに手数料を取られるのは癪ですね。運用指図者の間は、受給時の控除額に影響する加入期間にも含まれないため、なるべく拠出は続けるようにしましょう。

また、拠出する回数を減らせば国民年金基金連合会へ支払う103円も削減できます。極端な話、毎月拠出なら103円×12ヶ月分ですが、年1回の拠出にすれば103円だけで済むということですね。

株式だと株価が変動するため、年1回の拠出でメリットにもデメリットにも成り得ますが、定期預金ならなるべく拠出回数を減らして無駄な手数料を払わないほうがメリットが大きくなるでしょう。

ちなみに、運用開始直後は初期費用などの手数料が引かれている分、運用益がマイナスとなる可能性が高いです。

いきなり損してるやんけッ!!と慌てる必要はないので、安心して下さい。僕は知らなかったので、ちょっと焦りました。

損失が出る可能性がある

iDeCoで運用する商品には、定期預金・保険などの元本保証商品と、株式や債券などの元本変動商品があります。

元本変動型だと当然、相場によって損失が出る可能性はあります。しかし、20年以上の期間を取れる人であれば、利益を上げられる可能性は高いと思います。

そのためには、長期投資に適した商品を選ぶ必要がありますけどね。

元本保証でも、利息より手数料のほうが大きくなるため、実質的に少し元本割れしていると言えるでしょう。

ただ、掛金が全額所得控除できるため、節税分を考えるとメリットはありますね。

注意が必要なのは、所得がない人です。

所得控除のメリットを受けられない人が元本保証で運用すると、手数料分がマイナスとなって実質元本割れする可能性が高いので、その場合は(つみたて)NISAを利用するほうが向いています。

受給時の税制が複雑怪奇

先ほども言いましたが、iDeCoは受け取る際の税制度が非常に複雑です。

僕も3%くらいしか理解できていません。今では5%くらい、いや8%くらい理解したつもりですが、また時間が経ったので2%くらいに戻った気がします。

多分、調べても嫌気がさす可能性が高いので、そのときが来たら専門家に相談してみるのが得策でしょう。

iDeCoの始め方

iDeCoを始めるには、銀行や証券会社に専用の口座を開設する必要があります。

口座を開設すれば、あとは運用商品を選ぶだけです。一人一口座しか作れませんので、どこで開設するかは重要です。

後から変更することも可能ですが、手続きが面倒だったり手数料が発生したりするので、最初にしっかり選びましょう。

ただ、選ぶにも取り扱っている金融機関が多すぎて、どこを選べば良いのか分かりづらい…と思います。

しかし、選ぶ基準はシンプルで大丈夫。取り扱い商品と手数料を重視すれば良いだけです。

金融機関を選ぶ

結論から言うと、iDeCoで選ぶべき金融機関はネット証券のSBI証券楽天証券のどちらかをお勧めします。

その理由としては、運用に掛かる手数料が最安であること・運用できる商品で適切なものが揃っていることが挙げられます。

運用商品を選ぶ

口座を開設した後は、運用商品を選ぶ必要があります。

iDeCoで運用する商品は、トヨタや任天堂などの個別の企業の株式などではなく、「投資信託」と呼ばれる商品になります。

投資信託とは、複数の投資家から資金を集めて様々な企業の株を購入し、個人に代わって運用をしてくれるものです。

効率的な分散投資

投資信託を通すことで、個人の資金力では難しい分散投資が可能になります。例えば、10万円の資金で分散投資をしようと思っても、小型株しか購入できません。

ユニクロでおなじみのファーストリテイリングなんて、1株で4万円ほどします。

日本株は主に100株単位で購入するのが基本ですが、ユニクロでお馴染みのファーストリテイリングの株価は4万円以上です。なので、ファーストリテイリングを購入するだけで約400万円が必要になります。

ほとんどの人にとって、ファーストリテイリングを保有するのは無理な話ですね。

しかし、投資信託を通すことで、10万円のうちファーストリテイリングを5,000円分だけ保有できる…というイメージです。

他にも任天堂を3,000円・ソフトバンクを1,000円…という感じで、10万円で数多くの企業に分散投資ができるようになります。

投資の格言に「卵は一つの籠に盛るな」という言葉があるくらい、投資対象を分散させることは重要なことです。

信託報酬に注意

投資家はただ資金を出資するだけなので、株取引の手間はありません。

ただし、自分の代わりに投資信託が運用してくれることになるので、その費用として信託報酬という手数料を支払います。

この手数料が高ければ優秀な投資信託…ということではありません。信託報酬は安いに越したことはないと覚えておきましょう。

投資信託によって、何を対象に投資をしているのかが違います。同じような対象に投資をしている場合は、手数料が安いほうを選ぶと良いです。

例えば、「日経平均株価に連動する投資成果を目指します」というA信託とB信託。A信託は信託報酬が年率0.5%でB信託は年率0.25%なら、後者を選ぶべきです。

組み合わせることも可能

投資信託そのものが分散投資になりますが、投資対象が違う複数の投資信託を選ぶことでさらに分散することができます。

複数を選ぶ場合、それぞれに掛金の配分を設定します。C信託とD信託の商品を選んで、C信託に70%・D信託に30%といった具合ですね。

ただ、個人的にはそれほど運用するに値する商品は多くはないと思っていますので、2.3種類を組み合わせるだけで十分かと考えています。

加入対象者

iDeCoは2017年から加入枠が拡大されました。それによって、以下の属性の人でも加入できるようになりました。

・専業主婦等の第3号被保険者
・企業型確定拠出年金に加入している第2号被保険者

加入者のタイプによって毎月拠出できる金額の上限は変わってきます。

あくまでも上限であって、必ずしも上限まで拠出する必要はありません。生活に支障のない範囲で拠出するようにしましょう。

自分はどの加入対象になっているのか、月々の拠出上限がいくらなのかを知りたい方は、こちらのiDeCo公式サイトで調べることができます。

iDeCo公式サイト

まとめ

国がiDeCoを推奨している理由は「公的な年金制度じゃ支えきれんから、自分たちでどうにかしてね」ということに他なりません。

もともと公的年金だけで生活できるわけではないですが、自分で対策をする重要性は一層高まってきたと言えます。

国が悪いと文句を言ってるだけでは飯は食えません。給料は増えず、寿命は延びる…そんな日本で今後、貯蓄だけで備えるのは難しいでしょう。

若いうちからお金の心配ばかりするのも良くないですが、将来苦労するのも辛いです。適度なバランスを保って、人生を楽しみたいですね。

おしまい。


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