ファイナンシャルアカデミーの資産運用講座ではほとんどの人が勝てない理由

ファイナンシャルアカデミーでは、株やFXなどの資産運用について学ぶことができます。

以前の記事では、無料のお金の教養講座へ行った感想や、そこで話のあった資産運用講座に対しての感想を述べましたが、今回はここで学ぶ資産運用講座ではほとんどの人が勝てないと思う理由を書いていこうと思います。

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FXの解説

資産運用の講座では、まずFXのお話から始まりました。

FXで利益を上げるポイントとして「価値が上がる通貨を選ぶ・高金利・レバレッジ」の3つを紹介し、講義では高金利の豪ドル(オーストラリアドル)をサンプルに取り上げられました。

これは過去数十年の豪ドルのチャートです。

講義では1豪ドルあたり80円くらいの話だったので、おそらく青矢印付近から10年程度のチャートを使用して解説されていたと思われます。

以下、講義内容をザックリと解説。

1豪ドル80円で80万円分持っていたとすると、10年後は価値自体は上下した結果それほど変わりません。しかし、豪ドルはこの10年間で平均4.2%の金利が付いています。つまり、1年で33,600円の利息が付きます。

レバレッジというのは、自分の手元資金以上の取引が可能になる方法で、仮に10倍のレバレッジを利かせると80万円の資金で800万円分の取引ができます。そうすると、1年の金利だけで336,000円も貰えるんです。すごく良いと思いませんか?

大まかに言うとこんな感じです。

さて、これを聞いた投資未経験者はどう思われるでしょうか?

おそらく、超低金利の日本でお金を預けておくよりはよっぽどマシで、とても魅力的な資産運用だと受け止める人が多いでしょう。教室内で聞いていた人なら尚更かも。

FXなんかギャンブルやし素人が手を出すもんじゃないと思っていたけど、スクールの講師がおススメするくらいだから、勉強すれば大丈夫なんだと思う人もいるはずです。実際、参加者の一人のおばちゃんは、講師が言うこと全てに大きく頷きながら懸命に話を聞かれていました。

あ、このおばちゃん100%入学の申し込みをする…と思ったのは内緒です。

そんな甘い話はない

僕はFXはやりません。

なぜなら、FXは投資ではなく「投機」だと思っているからです。

講義に出てきた「レバレッジをかけて10年間保有していたら、年間約33万円の利息が得られる」という話。聞こえは良いですが、FXには「強制決済」という仕組みがあります。

一定以上値下がりした場合には強制的にロスカット、つまりマイナスを確定させられるということです。レバレッジを掛ける倍率が高いほど、少しの値下がりで強制決済が起こる可能性が高まり、保有し続けることすらできない可能性があるわけです。

1豪ドル80円で80万円分購入、10倍のレバレッジを掛けると800万円分保有です。先ほどのチャートをもう一度見てみましょう。

1豪ドル80円(青矢印の辺り)で保有してから数年で、1豪ドル105円辺りまで上昇しています。

レバレッジなしでは80万円が105万円、25万円の利益が出るということで、さらに10倍のレバレッジを掛けていれば、実際には250万円の利益が出ていることになります。

が、利益が出るのは決済すればの話です。

講義で話があったように金利を貰いたくて保有し続けるなら、その利益はまだ確定していません。この状態では「含み益」と言います。そして105円を付けた後は…急転直下60円付近への大暴落が発生しています。

これは2008年、あのリーマンショックがあった年ですね。

1豪ドル80円から1豪ドル60円、レバレッジなしでは20万円の損失となりますが、レバレッジ10倍なら200万の損失…あっという間に強制決済の餌食になるでしょう。

追証という追加投資をすれば強制決済を延ばせるようですが、資産が減っていく状況でそんなことができる人がどれだけいるでしょうか?

ほとんどの人は損失に耐えられずにやられているのが投資(投機)の世界です。

つまり、この講義では現実的には考えにくい仮想話を取り上げ、あたかも簡単に儲けられるものだとミスリードしていることになります。

株式投資の解説

続いて株式投資について。

講義では基本的に値上がり益を狙うことに関して話をされ、値上がり益を狙うには有名企業などの大型株よりも、マイナーな小型株の方が適している。その中から選ぶ基準はこれこれこのようなものがあります、と言った内容でした。

そしてスクールの講師が講義の中で推奨してきた銘柄から、その後株価が大化けした例を取り上げ、〇年で何十倍にもなりました!!との話も。

2015年には宮崎県のホームセンターの「ハンズマン」という企業を推奨されたそうです。推奨銘柄のその後のチャートを見せながら、勉強すればこのような株も探すことが可能ですと解説されていました。

その後は見事に株価は上昇。さすが有識者は見る目が違う!!と思った参加者もいたことでしょう。ただ、講義では上図のように、2016年4月あたりまでの期間しか出ていませんでした。この講義をしているのはもう2017年の夏ですよ?

その後のハンズマンの株価がどうなっているかと言うと…

最高値(講義のチャートで使われた一番良い部分)から、現在では半値程度になっています。

つまり、この銘柄で大きく利益を取れた人は、銘柄推奨の時期(もしくはそれ以前)に購入し、ピーク付近で売り抜けた人だけとなります。

ピークが分かるのは所詮、後になってからです。上昇を続けている場面ではまだ上がるのか、下がるのかの的確な判断はまず無理でしょう。むしろ、上昇を続けている間は「まだ上がる」と思うのが人間心理。

PERなどの指標からある程度割高かの判断は可能だと思いますが、自分ではまだ上がるかも…と思っていて、その後に自分の思った通りに値上がりが続けばどうでしょうか?

おそらく、やっぱり自分の判断は間違っていなかったと勘違いし、気付けばPERなどの指標よりも自分の感覚を重視してくるようになるでしょう。そして、いつかくる暴落で市場から退場させられるのです。人間の欲とはそういうものです。

自分で銘柄を探すのは大変

他に紹介したという銘柄でも、値上がりしたその後は急落しているものが目立ちました。

銘柄選びの方法としてファンダメンタルズ分析とチャート分析を学ぶようですが、学んだところでそれを駆使して銘柄選択をするのは骨が折れる作業です。

仮に講義で推奨された銘柄を購入して利益を出せたとしても、それは自分の力で選んだ銘柄ではないので意味がありません。

自分で選んだ銘柄で利益を出し続けてようやく意味があるわけですが、果たして3000社以上が上場する株式市場で、仕事をしながらそれらの銘柄を見つけ出すことをどれだけの人ができるでしょうか?

僕も一時期は日本株をスクリーニング(条件検索)して、有望と思われる企業を探してみたことはありますが、あれこれ出てくるのでキリがありませんでした。

そして、条件に合う銘柄を見付けたとしても、確実に値上がりする保証はどこにもありません。このような方法は、誰にでもできるものとは言い難いのです。

まとめ

ファイナンシャルアカデミーで学べば、何も知らないまま始めるよりは勝てる可能性は上がるかも知れません。それでも勝てる人はほんの一握りだけであって、多くの人は想像していた資産運用とは違う結果になると思います。

なぜなら、それは資産運用ではなく「投機」だからです。

短期間でお金持ちになるには投機が適しています。しかし、短期間でお金持ちになろうとすると、逆に大損する可能性も上がります。

そのようなイチかバチかの取引を資産運用と呼べるのでしょうか?

資産運用とは、将来のために資産を形成するよう行うべきであって、短期的にお金を増やそうとするものではありません。

長期的にリターンが見込める市場へ投資することが資産運用だと僕は考えており、それに最も適しているのが「米国株の配当再投資」だと思っています。

このブログではその理由や投資の考え方などについても取り上げていますので、興味があればご覧下さい。

おしまい。

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