今回はハービンジャー産駒の特徴について紹介します。
ハービンジャーはイギリスの競走馬で、伝統のG1キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスの勝ち馬。
代表産駒はマイルCSを制したペルシアンナイト・エリザベス女王杯を制したモズカッチャン・秋華賞を制したディアドラなど。
いずれも京都競馬場で行われたレースで、当時は雨の影響が強く残った力の要るタフな馬場でした。
ハービンジャー自身、欧州のタフな芝で走っていたことからそのような産駒が出ることは想定内ですね。
ダンチヒ系なので日本のスピード競馬にもある程度対応できているのかも知れません。
ハービンジャーはMの法則で言うL系の特徴が強いです。
・揉まれ弱い
・弱い相手に強い
・広いコース向き
・流れが速くなる短縮より、ゆったり走れる延長向き
このあたりが主な特徴ですね。
揉まれ弱い=内枠より外枠、多頭数より少頭数が得意。
弱い相手に強い=降級戦でしっかり走る。
ということです。
ハービンジャー産駒の成績
ハービンジャー産駒がデビューしてから2018年3月18日までの、単勝100倍以内の成績です。
まずは枠別成績。
複勝率では内枠の方が高いですね。
回収率も外枠優勢とは言えません。
これは内が有利になりやすいコースの影響などもあるでしょうから、それほど神経質に考えなくてもいいかも知れません。
ストレスある状態での内枠となると危険度は上がりそうですが。
続いて頭数別。
少頭数の方が好走率は高いですが、回収率的には頭数が多い方が高いですね。
多頭数の方が高配当になりやすいことも影響しているでしょう。
少頭数の方が安定して力を出すが、多頭数での一発もあるよ…ということで。(雑?)
続いて前走クラス別。
こちらは顕著に結果が出ています。
ハービンジャー産駒は、降級戦で相手が弱くなればしっかり走ると。
ただし、妙味は人気馬より人気薄にあります。
意外と過剰人気しやすい傾向がありますから。
降級戦ということは、一度は現級でも勝っているということです。
人気がなくてもそのクラスでは通用する下地はあるので、前走から流れが緩くなる降級戦では人気薄が買い…ということですね。
続いて競馬場別。
好走率が高いのは函館・東京・中山・阪神。
回収率が高いのは中京・阪神。
ちょっと分かりづらいですね。
大雑把に、坂の有無・広いコースと狭いコースで分けてみました。
平坦コースよりも坂のあるコース、狭いコースより広いコースの方が回収率が高いですね。
同じ競馬場でも内回りは狭いコース、外回りは広いコースと分けています。
(中山は外回りでも狭いコースとしています)
ざっくりなので参考程度ですが、パワーがあって坂を苦にせず、広いコースが合うのは間違いなさそうです。
最後に前走距離別。
確かに短縮馬より延長馬の方が回収率は高いです。
ちなみに、右端の単適回値とは、各馬の単勝を均等に買うのではなく、人気馬は多めに人気薄は少なめに買い、払戻額を均一にする買い方で求めた回収率です。
均等に買うと、人気薄が走ると回収率が跳ね上がってしまうことがあり、正確な数値が出しにくいことがあります。
払戻額を均一にすることで、より平均的な回収率が計りやすくなる…というイメージですね。
短縮の単勝回収率が低く、単適回値が高いということは、短縮では人気薄はあまり走らず人気馬ばかり好走していることになります。
データと照らし合わせると
枠・頭数以外はだいたい特徴の通りと言えそうです。
しかし、ハービンジャー産駒はまだ3世代しか走っていませんので、育成する側が産駒の特徴を把握すれば、今後の成績に変化が出る可能性もあります。
今回この記事を作成しようと思ったきっかけですが、どうも最近ハービンジャー産駒の短縮馬がよく走っているな…と思ったから。
それもそのはず。
3月3日~11日(17.18日は出走例はなし)の間、ハービンジャー産駒の短縮馬は6頭が出走。
そのうち5頭が好走し、馬券にならなかった1頭も4着でした。
まだ情報が反映されていませんが、24.25日にもハービンジャー産駒の短縮馬が複数好走しましたね。
今年に限れば、短縮馬の複勝回収率が160%を超えてます。
これはたまたま偏っているだけなのか、ハービンジャー産駒の扱い方を変える必要があるのか…
いきなり特徴が変わることは考えにくいので、ひとまず短縮馬に絞ってどのようなタイプが走っているかを調べてみました。
短縮馬を分析
まず、短縮馬のオッズ別成績です。
興味深い結果となっています。
勝ち切っているのは人気馬ばかりで、人気薄は2.3着止まりが多い。
やはり本質的には短縮は得意ではない…という可能性は高い気がします。
続いて前走クラス別。
やはり降級戦が強い。
人気薄の短縮でも、降級戦なら狙える条件かも知れません。
昇級戦は勝ち切れていないですね。
続いて母父別。
成績がいいのは、
・サンデーサイレンス
・ヴァイスリージェント系
・フォーティナイナー系
の3系統。
Tサンデー系は約半数をダンスインザダークが占め、好相性です。
残りの半数の大半がスペシャルウィークですが、そちらはイマイチ。
上記2頭は血統構成が似ているので、スペシャルウィークがダメとは断言できないですね。
単純に馬の質が違い過ぎるだけで、適性そのものは悪くない可能性もあります。
逆にパッとしないのはPサンデー系・ロベルト系。
他にもグレイソヴリン系・欧州型ノーザンダンサー系も不振。
頭数こそ少ないですが、母系が欧州血統は短縮苦手なタイプになりやすい可能性が高いです。
Pサンデー系は分かりやすい特徴が。
産駒には母父フジキセキかアグネスタキオンしかおらず、成績を押し下げているのは母父アグネスタキオンです。
アグネスタキオンもL系で少頭数・外枠・延長などを好むタイプ。
つまり父L系×母父L系のウルトラL系(何それ)は短縮で消し。
フジキセキは強い相手にも食い下がれるタイプなので、今後この2頭以外のPサンデー系でも母父のタイプによって取捨をすればいいのではないでしょうか。
まとめ
基本的にハービンジャー産駒は短縮が得意…とまでは言えないでしょう。
しかし、全くダメとも言えません。
判断材料としては母系に注目すると、短縮でも買える馬の取捨はしやすそうです。
母父が短縮を好むタイプであれば、短縮でも無理に嫌う必要はなさそう。
ただし、勝ち切れるのは人気馬が中心で、降級馬に関しては人気薄でも積極的に頭から狙っても面白いです。
※これらは今後の成績を保証するものではありませんので、馬券を購入する際は自己責任でお願いいたします。
Mの法則の基本的なことを紹介しています。

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