医療保険は貯蓄ができるまでの繋ぎ保険

保険大国ニッポン。

日本では国民皆保険制度で、基本的には誰もが健康保険に加入しています。

それだけでは不安に感じるのか、民間の医療保険に加入している人が非常に多いようです。

保険に加入するのが当たり前…のような雰囲気すら漂うなか、自分だけ加入しないと余計不安になるのかも知れませんね。

しかし、医療保険は本来、十分な貯蓄がある人にとっては不要なものです。

自分にとって必要があるのかどうかを考えることで、無駄な出費を減らすことができる可能性は大いにあります。

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医療保険とは

医療保険とは、基本的に怪我や病気などで入院したときに、保険金が受け取れるものです。

通院だけでは支払われないケースも多く、通院にも対応しようとするとそれだけ保険料も高くなります。

最近では医療の進歩や病院の事情によって入院するケースは減り、通院で治療を行うケースが増えてきているそうです。

つまり、医療保険に加入していても、保険金が支払れない可能性も十分にあるということ。

入院するにしても、その平均日数は約32日と言われています。

もちろん症状によって差はありますが、思っている以上に保険金を受け取る機会というのは少ないのかも知れませんね。

医療保険に加入する目的

医療保険にはなんのために加入するのでしょうか

入院などによって発生する医療費を賄うため…?

間違いとは言えませんが、この考えは少し誤解があります。

そもそも、医療費を支払う経済力があれば、保険金を受け取る必要はありません。

本来、医療保険に加入する目的は、自身の経済力では医療費の支払いが生活の負担になるとき、その医療費を賄うためとなります。

保険料だって、支払い続ければ大きな金額になります。

かと言って、入院など支払い要件を満たさなければ、保険金は一切受け取れません。

なら保険料を自分で貯蓄しておけば良いと思いませんか?

貯蓄が少ない人であれば、十分な貯蓄が貯まるまでの繋ぎとして、医療保険を活用すればいいだけのことです。

医療費は意外とかからない

健康保険には、ひと月にかかる医療費の負担を軽減する、高額療養費制度があります。

これにより、一般的な収入の家庭であればどれだけ高額な医療費が発生しても、ひと月の医療費は約9万円の負担で済むことになります。

先に手続きをしておかないと、一旦窓口で本来の医療費を負担する必要がありますが、差額分は還付されるようになっています。

ただし、高額療養費制度が適用されるのは健康保険の範囲内です。

それ以外にかかる費用や、保険適用外の治療を受ける場合は注意が必要です。

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貯蓄が減るのがイヤだから医療保険に加入する?

高額療養費制度のおかげで、生活に支障が出るほど大きな医療費がかかるケースというのは少ないと言えるでしょう。

そのため、医療費は貯蓄でも十分対応できる可能性があると言えます。

しかし、なかには貯蓄が減るのがイヤだから保険に加入するという人もいます。

おかしな考え方ですよね。

受け取れるかどうかも分からない保険金のために毎月お金を支払い、その分貯蓄ができなくなっているのに…

保険会社は統計から利益が出る保険料を算出しているので、保険料以上の保険金を受け取れる人はそう多くありません。

金額の損得で言うなら、得をするのは保険に加入してすぐに保険金を受け取れる人です。

長期間支払いを続け、保険金を受け取っていない人のほとんどは、その後保険金を受け取ったとしても金額では損をしています。

一方、貯蓄なら医療費にでもなんでも、使い道は自由。

貯めたものが無駄になることはありません。

どう考えても、貯蓄のほうが優れているのは明白です。

医療保険は今お金がない人にとっては貴重なものですが、ある程度余裕のある人ならば、貯蓄に回す方があらゆる面で効率的だと思いませんか?

最大のリスクは入院の長期化

しっかりと家計管理をしている家庭なら、短期的な医療費の出費は高額療養費制度を利用して十分に対応できる可能性が高いでしょう。

しかし、入院が長期化したときは話が変わります。

高額療養費制度は、年に4回以上利用したときに、負担額がさらに軽減される仕組みになっています。

長期入院した場合、負担額が9万円程度になるのは3か月間だけで、それ以降の負担額は約5万円程度となるのです。

1年間だと、9万円×3か月+5万円×9か月=72万円ということですね。

長期入院となればいくら上限があるとはいえ、大きな負担となってきます。

さらに、医療費だけでなく、収入減による生活費の心配なども出てきます。

つまり、医療費に関する最大のリスクとは、この長期入院ということになります。

保険金が受け取りにくい保険

医療保険で最も合理的な商品は、保険金が受け取りにくい商品と言われます。

具体的には短期入院では保険金が支払われず、○日以上の入院で支払われるというもの。

一般的には、入院1日目から保険金が支給されたり、何かにつけて支払いが発生するものがお得に思われるでしょう。

しかし、その程度の費用を保険で賄おうとするのは合理的ではありません。

そもそも、そのような契約で保険金が受け取りやすいのは自分だけではありません。

すると、保険会社は保険金を多く支払う必要があります。

その保険金の出どころは…もちろん、加入者が支払っている保険料ですよね。

つまり、保険金が受け取りやすい保険では、保険料は割高になりやすいということです。

逆に、保険金が受け取りにくい保険なら、保険料は割安であると言えます。

さらに、ちょっとした医療費の出費なら貯蓄で対応ができるので、本来保険で備えるべきは長期入院に対するリスクです。

まさに保険金が受け取りにくい保険が最適…というのは理に適っていると言えますね。

収入減への対策は?

入院によって収入が減ることは、大きなリスクです。

短期的な入院ならあまり気にしなくても大丈夫ですが、長期入院となるとそうもいきません。

しかし、会社員であれば仕事ができない間、傷病手当金が給付されます。

傷病手当金は給料の約2/3が支給されるので、そこまで心配する必要はないでしょう。

支給される期間に制限はありますが、長期入院に対応する医療保険に加入していればカバーできます。

一方、自営業者には傷病手当金がありません。

自営業者は入院している間は、基本的に無収入となります。

そのため、自営業者は医療保険や所得補償保険(就業不能保険)などで備えておく必要性は高くなりそうです。

似たような名称で収入保障保険がありますが、こちらは生命保険の一種です。

間違えないように気を付けてください。

他の対策としては、収入源を複数作っておくことが挙げられます。

例えば、このブログでも紹介しているのが米国株への投資。

株を保有していると企業から配当金が貰えるので、働けないときでも収入の一つとして助けになるかも知れません。

少ない金額だとしても、複数から収入を得られる仕組みを作っておくことは、万が一に備えることに繋がります。

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医療保険の特約

医療保険には主契約の他に、様々なケースに備える特約があります。

あんな時やこんな時のために備えられるなんて素敵やん、なんて思わないようにしましょう。

基本的に、保険会社がそんな良心的な商品を販売することはありません。

主な特約としては以下のようなものがあります。

通院特約

通院での治療のみでも、保険金が支払われる特約です。

起こり得る可能性・その際に必要な金額・保険料を請求する手間などを考えると明らかに不要。貯蓄で備えておきましょう。

ただし、ガン保険に加入している場合は考慮しても良いかも知れません。

最近ではガンの治療も通院で行うことが増えてきたそうなので、給付金額や内容を加味した上で判断する必要がありそうです。

三大疾病特約

日本人の死因ベスト3であるがん脳卒中急性心疾患を発症したときに保険金が支払われる特約です。

しかし、支払いの条件が非常に厳しいそうで、保険料の割に合わないと言われがちです。

受け取れるかどうかも分からない保険のために、わざわざ高いお金を追加で支払う必要性はありません。

健康祝金特約

契約から所定の条件をクリアすると、祝い金として受け取れる特約です。

商品によってはボーナス・生存給付金などと呼ぶこともあります。

はっきり言って不要です。単に自分が支払った保険料が返ってくるだけです。

先進医療特約

先進医療による治療は、健康保険が適用されずに全額自己負担になるので、高額療養費制度は適用されません。

しかし、先進医療の多くはそれほど高額な治療費がかからないそうです。

なかには百万円単位が必要になるケースもありますが、そのような治療を自分が受ける確率は相当に低いのです。

その先進医療特約の保険料は月額100円程度になっています。

そのうち7割程度を手数料が占めると言われているので、言い換えればそれだけ保険金として支払われることが少ない=治療を受ける可能性が低いということになりますね。

それでも月額100円程度で万が一に備えられるなら、選択肢としてはアリだと思います。

基本的に特約は不要

特約も、しょせんは保険会社が儲かるような仕組みになっているものです。

支払った保険料以上の保険金を受け取れるのは、一部の運の良い人のみで、ほとんどの人は損をします。

それなら自分で貯蓄しておく方が、結果的に得をすると思いませんか?

まぁ保険金を受け取るということは、何か病気やケガをしているわけなので、実は運が悪い人なんですけどね。

まとめ

日本では公的な健康保険によって、医療費の負担はそれほどかからないようになっています。

そのため、医療保険は貯蓄で対応できるようになるまでの繋ぎとして活用するのが、最も効率的ではないでしょうか。

また、すぐに保険金が支給されるものより、長期的な入院でしか受け取れない契約内容の方が保険本来の性質としては合理的です。

会社員か自営業によって仕事ができない場合には収入保障が異なるので、自営業者はそのあたりはしっかり考えておく必要はあります。

どのような保険が最適かは人によって異なるため一概には言えませんが、保険の意味を考えることで自分に最適な保険を選択することはできるようになるはずです。

おしまい。

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