株式投資を始める前に知っておきたいこと

最近、日本ではNISAやiDeCoを通じて、個人で投資を行うような流れを作りだそうとしています。

将来、公的年金だけでは生活が厳しくなることを、政府が遠回しに伝ているとも言えます。

しかし、金融教育を受けていない日本人がいくら制度を整えられても、おいそれと投資に踏み切れるはずもありません。

僕の友人でも、企業型確定拠出年金に加入しているのに、よく分からないという理由で元本保証の商品のまま放置しているとのことでした。

投資は難しいものではなく、やることはほとんどない簡単なもんですよとアドバイスしても、イマイチ理解されていない様子でした。

そのとき感じたのは、投資未経験者にはどこから話をすればいいのかが難しい…ということでした。

そこで、今回は株式投資を始めるうえで、これくらい知っておけば十分だろうと思うことをまとめてみました。

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株式投資とは

株式投資で扱う株式は、株式会社が事業を行うために必要な資金を集めるために発行する株券のことを言います。

その企業に魅力を感じ、株式を購入して資金を提供する人のことを株主と呼びます。

企業は利益が出れば、出資してくれた株主に配当金という形で利益を還元します。

日本では株主優待という独特の制度もありますね。

また、企業の業績が伸び、その企業の株式を欲しいと思う人(需要)が増えれば株式の価格(株価)は上昇し、株主は株式の取引所を通じてそれを売却することができます。

日本では取引所は複数ありますが、最も有名なのが東京証券取引所(東証)ですね。

この証券取引所で株式の売買ができる企業を、上場企業と呼びます。

東証のなかでも上場するための基準が最も厳しいのが東証一部で、世間では一部上場企業に勤めるのが高ステータスとなっています。

他には、東証二部マザーズJASDAQ(ジャスダック)などがあります。

株主は企業からの配当金や株価の上昇による値上がり益によって、資産を増やすことが可能になります。

一方で、企業の経営が上手くいかなかったりして株価が下落すると、資産を減らす危険性もあります。

これらの流れが株式投資となりますが、日本では多くの人が株式投資に対して誤ったイメージを持っているのが現実です。

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日経平均株価

投資をしていなくても日経平均株価という言葉は聞いたことがあると思いますし、何となく株価の平均…という感じでイメージされるでしょう。

日本には数千社の上場企業がありますが、日経平均株価とは、東証一部に上場している中から選別した225社の株価の平均を指します。

225社を選んでいるのは日本経済新聞社で、厳密には単純に株価を足して割った数字ではありませんが、細かいことは覚える必要はありません。

覚えたところで大して意味はないですし、僕も覚える気はありません。

ニュースでは日経平均株価とともに、TOPIXと呼ばれる指標も聞くことが多いでしょう。

こちらは東証株価指数とも呼ばれ、東証一部に上場している企業全てを対象に算出している株価指数です。

数値を算出しているのは東証で、単位は円ではなくポイントで表示されます。

そのため、同じ株価指数でも動きには若干の違いが出ることになりますが、どちらが優れているかとは一概には言えません。

日経平均株価は225社の平均、TOPIXは東証一部全体の平均とざっくり覚えておけば十分です。(多分)

取引の期間

株式を扱う取引には、大まかに3つの期間で売買を考えます。

期間の定義は明確には定まっていませんが、大体こんなもんがあるということは知っておきましょう。

短期投資

短い期間で多くの取引を繰り返す短期投資ですが、これが一般的にイメージされている株式投資に当て嵌まります。

↑コレ↑

短期投資では企業の業績などは関係なく、チャート分析などによって売買をします。

このような手法は単なるギャンブルのようなもので、ほとんどの人は利益を上げることはできません。

またこのような取引ではレバレッジをかけて取引をする人が多く、それが株で借金を背負う原因にもなります。

レバレッジ

レバレッジとはてこのことで、少ない資金で大きな取引ができる方法になります。

つまり、借金をして株を売買するということです。

元手が10万円しかない人でも、レバレッジを10倍にすれば100万円分の取引が可能になるので、当たればデカいですよね。

もちろん、上手くいかなかったときはチーン…です。

株で大儲けした、大損したという大部分はこのような方法で取引をした結果で、これは株式投資ではなくギャンブルです。

メディアではこれらの派手な結果になるものを扱う方がウケがいいので、多くの人はそのイメージをそのまま株式投資に当て嵌めてしまっています。

その結果が、株式投資は怖いに繋がっているのです。

しかし、レバレッジを掛けなければ、自分の持っている資金以上に損をすることはないので、そこまで心配する必要はありません。

ありったけの資金を突っ込むのは論外ですよ。

中期投資

短期投資より長い期間、一般には数か月~数年単位で取引を行う手法は中期投資となります。

中期投資で保有する株式には、主に2つのタイプに分けられます。

バリュー株

企業の業績などを分析するファンダメンタルズ分析を用いて、業績に比べて現在の株価が安いと思われる企業に投資をします。

やがて予想通りに企業の業績に見合った株価になると、これまでに受け取った配当金と株価が上昇した分の値上がり益を享受することができます。

そんな株価が安くなっている企業なんてあるのかと思うかも知れませんが、日本では上場企業は数千社ありますので、誰も気付いていない良績な企業も普通に存在します。

このような割安に放置されている株をバリュー株とも呼び、企業分析がしっかりできればバリュー株投資で利益をあげることも不可能ではないでしょう。

ただし、企業の会計を分析したり、将来性を予測する難易度は相当高いと思います。

グロース株

現在はそれほど業績が良くなくても、今後の成長に期待できる企業の株を、グロース株と呼びます。

例えば、新薬の発明を手掛けているバイオ企業などが当て嵌まりますが、これもどの企業が目覚ましい発展を遂げるのかを推測するのは容易ではありません。

アメリカの例ですが、グロース株としてアマゾンアップルなどが挙げられます。

アマゾンは上場時の株価は約15ドルだったそうで、それが2018年現在では1300ドルを超えています。

仮にあなたに先見の明があり、上場時に100万円分の株を購入していたとしたら…

今や株価は約86倍に膨れ上がり、100万円が8600万円になっていたということです。

しかし、当時から約20年後に、アマゾンがここまでのモンスター企業へ成長を遂げると考えていた人は、ほとんどいなかったことでしょう。

このような例えは、生き残ったものを都合よく切り取る生存バイアスという心理学的なものを含むので、実際はそんな都合の良い結果になることはそうありません。

なお、アマゾンでも一時期、株価が約80ドルから一桁まで暴落した時期もあったそうです。

バリュー株投資にせよグロース株投資にせよ、企業の成長に賭けるという意味では株式投資と呼べるものですが、いずれも誰もが簡単にできるような代物ではないでしょう。

長期投資

中期投資よりもさらに長い期間で考えることを、長期投資と呼びます。

数年単位を超える期間ってどんだけやねんって思うかも知れませんが、究極的なことを言えばその株式を一生保有するくらいで考えてもいいでしょう。

投資の神様・世界一の投資家とも呼ばれるウォーレン・バフェット氏はこのようなことを言っています。

初めから売りを考えて買うような株は、10分たりとも持ってはいけない。

出典元:名言DB

今日や明日、来月に株価が上がろうが下がろうが、私にはどうでもいい。その会社が10年、50年経っても欲しいと皆が思うものを作っているかどうかが重要だ。

出典元:名言DB

バフェット氏は、投資をするなら売ることを考える必要のない企業にしなさいと言います。

そして、そのような企業を見付け、投資を続けることが長期投資です。

なんでもかんでも売らなければいいということではありません。

50年後にも人々に必要とされるものを提供していなければ、途中で株券は紙屑になってしまう可能性がありますからね。

どのような企業が当て嵌まるのかを自分で考えるのは難しいでしょう。

しかし、今やネットで調べれば様々な情報が得られます。

50年後にも人々に必要とされる企業は、世界の覇権国アメリカに多数存在しているのです。

そして、それは米国株ブログ界では、周知の事実です。

企業そのものに投資を続ける、これこそが本来の株式投資と言えるでしょう。

株の儲け・損失とは

株式は預貯金とは違い、購入したときから株価は逐一変動します。

そのため、多くの人は株価が値下がりして損をすることに抵抗があり、投資することをためらいます。

しかし、実際に株を購入した後、どのようにして儲けた・損したということになるのかまで把握している人はどれだけいるでしょうか?

投資をしていれば当たり前の話ですが、未経験者からしたら全くの未知数なことだと思いますので、続いては損益についてお話していきます。

利益(損失)が確定するとき

ある企業の株を1株1,000円100株購入します。

日本では単元制といって100株を1単元とし、100株単位で取引をするのが一般的です。(1単元1,000株の企業もあります)

1株1000円なので、平均取得単価はもちろん1000円です。

株価と株数を掛けたものを時価と呼び、この時点の時価は10万円となります。

株価1000円
平均取得単価1000円
保有株数100株
時価10万円
損益0円

平均取得単価は今後同じ株を購入しない限り変動はしませんが、時価は株価によって取引時間中には刻一刻と変動します。

その日の取引が終了した時点で、株価が900円になっていたとします。

すると時価は900円×100株=9万円となり、購入時より1万円少なくなりました。

この時点で時価はマイナス1万円ですが、実際に損をしているわけではありません。

まだ株を保有していますから、明日株価が上昇する可能性もありますよね。

このように株を保有している状態で時価がマイナスになっていることを含み損と言い、逆にプラスになっていれば含み益と言います。

株価900円
平均取得単価1000円
保有株数100株
時価9万円
含み損1万円

実際に利益・損失が確定するのは、含み益・含み損がある状態で株を売却した瞬間です。

つまり、売却しない限りは利益も損失も出ていないということです。

塩漬け・ナンピン買い

いつか株価が戻るだろうと信じていたものの逆にどんどん値下がりし、売却すると大きな損失を出す状態になって売るに売れなくなることを、塩漬けと呼んだりします。

そして株価が下がって安くなったときに買い増すことを、ナンピン買いと呼びます。

ナンピン買いは、その後株価が上昇すれば大きなメリットがありますが、下落すれば傷口が広がるのであまり推奨されないことも多いです。

例えば、先ほどの株が900円になった時点で100株追加で購入すると、各数値は以下のように変動します。

株価900円
平均取得単価950円
保有株数200株
時価18万円
含み損1万円

平均取得単価は(1000円+900円)÷2950円となります。保有株数は200株に増え、時価は株価と株数を掛けた18万円です。

そして買い増した後、株価が800円に下落するとこのようになります。

株価800円
平均取得単価950円
保有株数200株
時価16万円
含み損3万円

200株購入するのに投じた資金は合計19万円、株価が800円のとき時価は16万円となるので、3万円の含み損が発生しています。

平均取得単価1000円で100株のまま800円に下落した場合だと、含み損は2万円で済んでいるのに、それ以上に含み損が多くなるのです。

逆に株価が1000円に戻った場合はこのようになります。

株価1000円
平均取得単価950円
保有株数200株
時価20万円
含み益1万円

今度は株価が戻っただけにもかかわらず、平均取得単価が下がっていることで含み益が発生することになります。

このように、ナンピン買いはその後株価が上昇すれば利益が、下落すれば損失がより増える仕組みになります。

結局どっちがいいねんって話ですが、一概には言えません。

一般的に、短期投資でのナンピン買いは破滅へ序章となる可能性は高いです。

長期投資であれば、企業にもよりますがナンピン買いは資産倍増への強力な武器になる可能性もあります。

集中投資・分散投資

投資の格言としてよく言われるのが卵は一つの籠に盛るなです。

同じ籠に卵を集中させていると、転んで卵をひっくり返したときに全ての卵が台無しになってしまうリスクがあるため、複数の籠に入れるべきということです。

一つの籠が台無しになっても、他の籠に入っている卵は無事なのでリスクは軽減されますね。

これを株式投資で考えると、資金を一つの企業に集中投資していると、その企業が倒産したときに資金が全てなくなってしまいます。

そのリスクを軽減するためにも、複数の企業へ分散投資をするのが鉄則とされています。

しかし、集中投資にはメリットもあります。

それはその企業が(例えば先ほど紹介したアマゾンのように)目覚ましい発展を遂げた場合、そのリターンは計り知れないものになることです。

現に、投資の神様ウォーレン・バフェット氏はこのように言っています。

分散とは無知に対するリスク回避だ。

出典元:名言DB

しかし、これは分散投資を否定しているわけではありません。

バフェット氏は、類稀なる眼力の持ち主で集中投資で成功しましたが、僕たちのような無知な凡人は、リスク回避のために分散投資をすることが重要です。

誰でも分散投資は可能

分散投資をするには、複数の企業の株を購入するため多額の資金が必要になります。

そもそも株価が高い企業、例えばユニクロでお馴染みのファーストリテイリング社の株価は約4万円(2018/2/13)です。

日本では100株単位の取引が基本なので、この企業を買うだけで400万円が必要です。(実際は少数で取引できる方法もありますが)

これは極端な例ですが、数十万単位が必要な企業は多いですし、いち凡人が簡単に用意できるものではありません。

しかし、個人の資金力でも簡単に分散投資をする方法があり、それが投資信託ETFと呼ばれる商品を購入することです。

投資信託

投資信託とは、多くの投資家から集めた資金をひとつの資金として、ファンドマネージャーと呼ばれる専門家が個人に代わって運用を行うものです。

このような集団を機関投資家と呼び、それに対して僕たちは個人投資家となります。

個人に代わって運用してもらうため、投資信託では信託報酬という手数料(経費)が必要になります。

また、投資信託には何千という種類があり、各投資信託によってどのような運用をするか方針が違います。

例えば、運用方針に日経平均株価と同じ動きを目指すなどと記載されている場合、投資家から集めた資金で、日経平均株価に影響を与えている企業にバランスよく分散投資をします。

多くの投資家から資金を集めているため、個人では数千円でも出資ができます。

すると、株価が高い企業の株式でも、その数%分を保有しているのと同じことになり、少額からでも幅広い分散投資ができるのです。

ETF

ETFも同じような仕組みですが、大きな違いは投資信託が取引所の営業時間内に取引できないのに対し、ETFは株式と同じように営業時間内に取引が可能です。

ETFは取引所に上場している投資信託ということで、上場投資信託とも呼ばれます。

まぁ、ETFも投資信託ということです。

基本的には、どちらも投資家から資金を集めて分散投資ができるものだと考えておけばいいでしょう。

経費について

投資信託やETFには必ず信託報酬、経費が掛かりますが、それも商品によってまちまちです。

しかし経費が高い=良い商品とならないのが投資(金融)の世界で、むしろ経費は安いに越したことはありません。

例えば、同じ日経平均株価に連動する投資信託で、片や経費が1%・片や経費が0.5%なら、後者を選ぶべきです。

経費は投資金額に対する年率ですので、100万円を投資して経費が1%なら、年間で1万円が経費としてかかります。

実際は経費を日割りした分が毎日徴収されますが、あまり気にする必要はありません。

それよりも、経費の高低を見ることが重要です。

ちなみに投資信託なら約0.2%ほど、ETFなら0.1%を下回る経費の商品があるので、経費がそれ以上の商品を選ぶ際には注意が必要です。

株はどうやって購入するのか?

株は証券会社銀行などの金融機関を通して購入することになります。

銀行と店舗型証券会社では、営業マンに相談をしながら売買ができますが、その分手数料が高くなります。

今の時代、はっきり言って株式投資はネット証券一択です。

1回1回の手数料はそれほど大きくなくても、長く投資を続ければ手数料の差は大きな違いになって投資リターンに影響してきます。

悪いことは言わないので、少し勉強して自分でネット証券から取引するようにしましょう。

ネット証券なら、Web上で口座開設の申込ができますが、その際、記入に迷うポイントを簡単に解説しておきます。

画像は僕が利用しているSBI証券の申込画面です。

口座開設

記入する欄に、特定口座という項目があります。

これは、取引履歴や納税などを証券会社が代わりにやってくれるかどうかです。

株式投資では売却益や配当金には税金が掛かりますが、源泉徴収ありにしておけばその計算を証券会社が勝手にやってくれます。

基本的に初心者は、開設する源泉徴収ありにチェックをしておけばいいです。

NISAの欄は、初心者にはつみたてNISAをおススメします。

少額で投資を始めるには良い制度なので、ついでに開設しておきましょう。

NISAに関してはこちらの記事で詳細をまとめています。

NISA・積立NISAで資産運用を始めよう
2014年に開始した少額投資非課税制度、通称NISA。その後、2018年には積立NISAなる制度が開始されました。 これは、政府がもっ...

一番下の住信SBIネット銀行~の欄も、申し込んでおけばいいです。

住信SBIネット銀行とSBI証券を連携させることで、米国株投資で若干有利になります。

住信SBIネット銀行でドルを購入する方法を画像付きで解説
米国株投資をするにあたり、避けられないのがドル転への為替手数料です。 国内ETFを通して円で購入することもできますが、通貨の分散として...

他の証券会社でも、特定口座とNISAに関する項目は存在するはずなので、覚えておくといいでしょう。

複数の証券会社で口座を開設することも可能ですが、管理が面倒になる可能性があるので一つに絞った方がいいと思います。

米国株投資で選ぶ証券会社【SBI・マネックス・楽天】
米国株の最高値更新を受け、徐々に米国株の注目が集まってきています。 …実際はどうなんか知りませんけど、この記事をご覧になっているという...

口座開設ができれば、資金を入金して株の取引きが可能です。

注文方法

株の売買は、取引所が営業している平日の9:00~15:00(昼休みあり)ならいつでも可能です。

注文方法には成行指値逆指値があります。

成行は、取引が成立するならいくらでもいいという場合に、指値は自分で購入(売却)したい価格を指定します。

逆指値は複雑で説明が面倒なので省略。(使ったことないからよく分からん)

成行の注意点は、取引が少ない銘柄の場合、見ていた価格とかけ離れた価格で取引が成立してしまう可能性があることです。

仮に、あなたが株価が100円のときに成行注文を出したとします。

その企業はマイナーで取引量が少なく、売りたいという人は一人しかいません。

そしてその人は500円でしか売りたくないと指値を出していたら…

100円前後で購入できると思った銘柄が、なんと500円で取引が成立してしまい、想定外の出費になる可能性もあるのです。(こんな極端な例はないと思いますが)

取引量は出来高と呼ばれ、株価情報の欄に記載されているので、出来高が少なすぎる場合は注意しておく必要があります。

投資は余剰資金で?

よく投資は余剰資金でやるべきと言われます。

最悪無くなってもいいお金で…とかね。

まぁ全面的に異論があるわけではありませんが、世の中に無くなっていいお金を持っている人なんて存在するのでしょうか?

少なくとも僕は無くなってもいいと思うお金は持ち合わせていません。

また投資はまとまった資金がないとできない…と思われる方もいるかも知れませんが、安い株なら数千円~数万円で購入できるものもあります。

投資信託なら100円から購入できるものもあるようです。

あまり少額過ぎても投資の恩恵が受けにくいのでどうかと思いますが、投資がどのようなものかを体験するきっかけとしては悪くないかも知れません。

むしろ投資経験がないのに大金を投じることは、あまりにもリスクが高いので少額から始めるのがベストです。

個人的には、最近政府が推奨している積立NISAに代表されるような長期投資を前提に、毎月の生活資金の一部を投資に充てて積み立てていくことが重要だと思っています。

もちろん、最低限の生活防衛資金は確保しておく必要はありますし、家庭によっては教育資金などを優先する必要性もあるでしょうから一概には言えません。

しかし、少額でもいいから投資は継続していくことをおススメしたいと思います。

一般的に投資は余剰資金で…と言われるのは、投資の対象が短期~中期投資(主に短期)であることが多いです。

株価は短期的にはどのように動くかを予測することは難しく、大きく損をする可能性があることからこのような意見が出るのでしょう。

しかし、バフェット氏の言う50年後も人々に必要とされるものを作る企業であれば、定期的な収入の一部を積み立てていくことが最適な投資であると僕は考えています。

株式はリスクが高い?

株式投資は値動きが激しいからリスクが高いと言われます。

確かにその通りなのですが、まず一般的に使われるリスクと投資の世界で使われるリスクの意味には、若干の違いがあります。

・一般的…危険度が高い
・投資…値動きの幅が大きい

一見同じように思えますが、投資のリスクは価格が上に大きく跳ねる(値動きが大きい)という意味も含まれます。

つまり、元本が保証されている商品に比べると、値下がり幅も値上がり幅も大きいのでハイリスクであるということです。

ところが、米国の偉い教授が米国株の研究をした結果によると、運用期間を長期的にみたとき、株式はリターンがマイナスにならなかったということが分かりました。

ここでの長期とは約17年となります。

短期的には〇〇ショックなどで大きく値下がりすることはあっても、長期的にはそれを乗り越えて経済は成長を続けてきたからです。

あくまでも過去の結果ですが、今後も20年クラスの長期でみれば同様の結果になる可能性は高いと思います。

これが何を意味するかと言うと、値動き(リスク)の大きいはずの株式が、長期的には損をしない=危険度(リスク)が低いということです。

短期的には債券などを組み合わせることで値動きが抑えられますが、債券自体には大きな価格上昇が望めないため、トータルリターンも株式には遠く及ばないことが分かっています。

しかし、家庭によってはある時期に必ず発生する費用があるでしょうから、100%株式がいいのかは一概に言えないのが難しいところだと思います。

例えば教育資金が必要な時期に、大不況に見舞われて株価も暴落してはたまったもんじゃありませんよね。

そのような資金は、運用の仕方を工夫する必要があるかも知れません。

配当金は強し

株式を保有していると、企業から利益の一部を配当金として受け取ることができます。

投資信託では投資家に配当金を分配せずに再投資をして、複利効果を活かす運用をするところもあります。

仮に3%の配当金を出している企業があるとしましょう。

保有している間、株価は激しく上下するかもしれませんが、売却することなく33年間保有すれば、それだけで投資した分を配当金で受け取ることができます。

最悪株価が90%下落しても、配当金のおかげで実質的な損失はありません。

バフェットの言う50年先も人々に必要とされる企業へ投資するというのは、このようなメリットも含んだ意味があるのではないでしょうか。

短期投資では株価の値上がり益しか見ていませんが、長期投資なら株価の成長と配当金という二つの恩恵に授かることができます。

配当金を舐めたらいかんぜよ。

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長期投資で資産形成を

短期投資は論外ですが、中期投資でも相応の知識がなければ利益を上げるのは簡単ではないでしょう。

しかし、長期投資なら未経験者でも難しいことを覚える必要もなく、継続して資産形成をできる方法があります。

その方法とは、全世界に分散投資をして、投資を継続することです。

これなら投資未経験者でも、全世界を対象とした投資信託やETFを通じ、投資資金を積み立てるだけなので簡単ですよね。

問題は、なぜこのようなやり方で資産形成ができるのかです。

その理由さえ理解できれば、やれPERだROEなどの専門用語を知らなくても(知っておくに越したことはありませんが)投資ができます。

これを見た99.6%の人は馬鹿なことを…と思われるかも知れませんが、この方法こそウォーレン・バフェット氏が自身の妻に授けたアドバイスなのです。

厳密にはバフェット氏は全世界ではなく、米国へ投資しなさいと言っていますが。

世界経済は成長を続ける

卵は一つの籠に盛るなを思い出して下さい。

仮にA社にのみ投資をしていたとき、A社に何かあった場合には大きな損失を被ることから広く分散させるべきだという意味ですね。

では広く日本全体へ分散投資をするべく、日経平均株価やTOPIXに連動する投資信託を購入したとしましょう。

しかし日本という一国ですら、今後は少子高齢化が進み経済成長の希望は見えません。

近い将来に破綻することはないでしょうが、成長しない可能性が高い企業(国)へ投資をするのは非効率です。

もし日本が破綻してしまえばそれまでですしね。

これは他の先進国・新興国でも同様のことが言えます。

先進国はアメリカを除き高齢化が進み、新興国は大成長する国もあればポシャってしまう国もあるでしょう。

国単位では高い成長をする可能性はあっても、それがどこの国になるのかを正確に予測するのは一般市民では不可能で、国単位の分散でも不十分だと言えます。

しかし、これも全世界で見れば話は変わります。

成長する国・衰退する国はあれど、世界的には人口は増え、人口が増える限り人々はより良い暮らしを求め経済が成長していきます。

世界へ投資することは究極の分散投資と言えるでしょう。

ただし、成長する国を選別して投資をしている方に比べるとリターンは劣ることになります。

世界分散せずとも、アメリカのみに投資するだけで十分だと言う人もいるでしょう。

実際、バフェット氏はそのようのに考えているようです。

しかし、投資では最高の結果を求めるよりも、最悪の結果を避けることを重視する必要があると思っています。

多くの人(投資未経験者)にとって最悪の結果を避ける最適解とは、究極の分散投資である世界への分散投資ではないでしょうか。

とは言いつつ、僕はアメリカへの投資比率を高めにしていますけどね。

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投資を継続する

世界分散投資をしていれば、経済成長とともに資産も増加してきます。

それで資産が増加する最大のポイントは、複利効果にあります。

そして、複利効果は元本が増えるほど効果が増していきます。

少ない金額でも積立を継続していけばやがて大きな金額となり、複利効果によってさらに加速していきます。

例えば100万円年率3%で運用した場合、1年後には3万円の利益を合わせた103万円が元本となります。

翌年は103万円に対して3%の利息が付くので、1年目より大きな利益になります。

それを繰り返すと、数十年後にはとてつもない差がつくのが、複利の恩恵です。

これは、よく複利で説明されるグラフです。

青線が複利で運用した場合で、ただ積み立てるだけのオレンジ線と比べ、最初の数年間はあまり差がありませんが、途中から加速度的に差が広がっていくのが分かると思います。

僕たち一般市民が複利効果を得るには、積立を継続して元本を増やすことが重要です。

資金が多いに越したことはありませんが、少ない資金でも積み重ねればいいのです。

ほら、日本人はコツコツ真面目に…は得意でしょう。

毎月1万円を40年間積み立てれば480万円になります。

それを3%で複利運用すれば、ただ積み立てる金額より倍近いものになるのです。

世界経済もしくは米国経済が成長を続けること、積み立てを続ければ大きな資産となることが理解できれば、株式投資なんてあとはそれに適した銘柄を購入するだけです。

このような投資方法は、よく退屈で面白みのない投資とも言われますがその通りだと思いますね。でも、それが簡単で誰でもできる投資でもあるんです。

複利の効果は早く始めるほど将来的に大きな効果を得られます。

少しでも可能性を感じれば、少額からでもすぐに始めるのがベストな選択だと思いますよ。

ちなみに、複利効果はマイナス(借金の金利)にも同様に働きます。

ローンを組むことは資産形成の天敵とも言えるので、むやみに利用するものではありません。(家とか車とか)

長期投資の心構え

ここまで読んで、株式投資は長期的に考えれば、そう恐れるものではないことが分かってもらえるかと思います。

投資によって複利効果を活用し、複利効果によって資産を増加させていくことが人生を豊かにする一つのポイントですが、長期投資と言えどその道のりは平坦ではありません。

過去には世界恐慌を筆頭にブラック・マンデーリーマンショックなど、株価は大暴落している歴史があります。

大暴落と呼ぶ出来事はそう多くなくても、10%~20%くらいの下落は頻繁に起こるのです。

このような下落は、経済の実態以上に上昇した株価が、適正な水準に戻る調整と呼ばれたりもします。

株価は長期的には適正水準に落ち着くと言われるように、上がり過ぎた株価は適正水準に戻ることは必然であり、逆もまた然りです。

つまり、下がり過ぎた株価もいつかは適正水準に戻るということ。

多くの個人投資家が株式投資で損をするのは、一時的な株価の値動きに狼狽え、これ以上含み損を抱えるのが耐えられなくなったときに安値で株を売却するからです。

放っておいたら適正な水準に戻るのに…ですよ。

長期投資家であれば、調整によって株価が下落するのはバーゲンセールだと考えます。

みなさん、買い物をするときは良いものを安く買いたいですよね?

しかし株式投資になると、ほとんどの人は高い値段で喜んで買い、むしろ安いと不安になるのです。

投資を始めて最初に遭遇する暴落時は、恐らく不安になることでしょう。

僕もそうでした。僕なんて投資を始めた翌月にいきなり大きな下落に遭遇しましたからね。

しかし、僕はドキがムネムネしながらも保有銘柄を売ることはなく、損失を出すことはありませんでした。

当時は今とはちょっと投資方針が違いましたが、長期的に見ることが重要だということは理解していたので、耐えられたと思います。

世界経済は長い目で見れば成長を続けると信じていれば、株価が暴落しても気にする必要はなく、淡々と積立を継続するだけです。

もちろん、投資対象は長期的に成長を続けるものである必要がありますよ。

まとめ

投資は自己責任ですので、短期投資をやろうが中期投資をやろうが自由です。

僕は長期投資こそ株式投資の本来の姿であって、時間はかかりますが誰もが十分な資産を手に入れることができる方法とも考えています。

株式投資はリスクがあると考え、元本割れしない預貯金にして真面目に働くのが一番だと考える人は多いですが、今後はそのような考えこそがリスクになる可能性もあります。

自分の人生を豊かにするためにも、投資について勉強することは非常に有意義なことだと思います。

長~~~くなりましたが、少しでも最後まで読んでいただいた方のお力になれれば幸いです。

おしまい。

米国株投資のメリット・デメリットです。

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短期投資と長期投資について。投資初心者が行うべき投資とは?
株式投資というと、どのようなイメージを持つでしょうか? おそらく、投資をしたことがない人のほとんどは、パソコン画面に映る訳の分からない...
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