「世界で最も貧しい大統領ホセ・ムヒカの言葉」を読んで。五体満足って素晴らしい。

毎日忙しい日々を送っている皆さん、ごきげんよう。

僕はここ数年、忙しい日々とは無縁の生活を過ごしています。日本では真面目に働き、豊かな暮らしを手に入れることを善しとする風潮がありますね。

悪いこととは思いませんが、今は大抵のものは手に入れることができる便利な世の中です。そして便利すぎるが故に人は今まで通りでは満足できなくなり、さらなる欲が出てくる生き物。

そうすると必要以上に働かざるを得なくなり、人間関係に悩み、自ら命を絶ってしまうという悲しい結末を迎える人も少なくありません。

今回紹介するのは、ウルグアイの元大統領で「世界一貧しい大統領」と呼ばれたホセ・ムヒカの言葉 という書籍です。

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貧乏とは「無限の欲」がある人のこと

2010年にウルグアイの大統領となったホセ・ムヒカ氏は、2012年のリオ会議で行ったスピーチが、後に「最も衝撃的なスピーチ」と呼ばれることとなります。

その中の発言の一つがこちら。

貧乏な人とは、少ししか物を持っていない人ではなく、無限の欲があり、いくらっても満足しない人のことだ。

これは非常に考えさせられる言葉だと思います。

最近では高収入なのに貯蓄が全くなく、気付けば生活が破綻するまでに追い込まれてしまう人がいるという話も聞きます。収入が少なくコツコツと生活している人からすると、馬鹿な話に聞こえます。

しかし、そういった人たちはまさしく「もっと、もっと」と欲が尽きないのでしょう。

立派な家に住みたい・高級車に乗りたい・高級食品がいい・子供には私立で英才教育…高収入を得るために必死に働き、仕事に人生の大半を費やしてるのに、一体どこまで行けば満足するのでしょうか。

今以上の生活をあれこれ求めれば、さらに長時間働く必要があります。そこまでして手に入れたものは本当に自分を満たしてくれるのでしょうか?

欲しいものが手に入る生活こそ裕福である、一生懸命働き、働いた分だけお金を手に入れ、そのお金で欲しいものを買う。

収入が増えるとそれだけたくさんのものや、より高価なものを買えるようになり、それが豊かであるという価値観。

このような考え方こそがホセ・ムヒカ氏の言う「貧乏な人」となります。

私たちは、まるで消費する為だけに生まれてきたかのようです。

それができないとき、不満を持ち、貧しく、そして、自己疎外感を抱きます。

本来、僕たちは必死に働いて物を得ることを目的として生きている訳ではありません。僕たちは「自由に」そして「幸せ」になるために生きているはずです。

時間で溢れることこそが自由

ムヒカ氏が考える自由とは「自分の人生の時間を、好きなことに使っているとき」です。

物であふれることが自由なのではなく、時間であふれることこそ自由なのです。

いくら収入が増えても、朝から晩まで仕事をして家へ帰ったら眠るだけ…

なんて人生は楽しくないですよね。しかしそのような人生を送っている人が少なくないのが今の日本です。ましてや、それだけ働いても収入が多いとは限りません。

一体、自分は何のために生きているんだろう…ってなるのも当然だと思います。働いて収入を得て、そのお金で物を買っているわけですが、ムヒカ氏はこのように言っています。

人がものを買う時は、お金で買ってはいない。

そのお金を貯めるために割いた人生の時間で買っているのです。

確かにものを買うときはお金と交換する必要がありますが、そのお金は自分の貴重な人生の時間を割いて得たもの。

そう考えると、無駄なものを買うことは人生を無駄にしていることと同じと言えそうです。

無駄なものを買う必要がなくなればそれだけ働く必要もなくなり、他のことに費やせる時間も増え、好きなことができる時間=自由な時間を手にすることができるはずです。

人間のもっとも大事なものは「生きる時間」

現代社会は消費主義です。

モノを買い、消費し、生産量を増やし、景気をよくするために人は日々働く必要に迫られています。そのような消費主義は、ムヒカ氏の言う「自由な時間」を奪います。

人間のもっとも大事なものが、”生きる時間”だとしたら、この消費主義社会は、そのもっとも大事なものを奪っているのですよ。

人生は一度しかありませんから、その時間がもっとも大事なものという考えは否定できませんよね。しかし多くの人はその時間を奪われる世の中で生きていることになります。

ムヒカ氏は、改めて自分たちのライフスタイルを見直すことが重要だと説いています。

お金が好きな人は政治家の世界から出て行ってもらう必要がある

ムヒカ氏は大統領に当選してからも大統領官邸には住まず、これまでと同様に慎ましい農園での生活を続けます。移動には自車を使い、自身の給料の9割近くを寄付していたそうです。

また、街中の食堂やレストランで度々食事をしている姿を国民が目にしているように、同じような生活レベルで過ごして国民との壁を作ろうとしませんでした。

あるとき、ヒッチハイクをしている男を大統領自らが運転する車に乗せて送っていったということもあったそうです。

ムヒカ氏は、なぜ国民と同レベルの生活を続けるのかと言う問いにこう答えています。

代表民主制は多数派の人が決定権を持つ世界であり、そうであるならば各国の指導者たちは「少数派(富裕層)ではなく多数派の暮らしをすべきではないか」という考えていたからです。

日本の国会議員に足の爪の垢を煎じて飲ませてやりたいですね。

ちょうど先日にも衆院選前に「寄付」と主張してお金を配っていた人がニュースになっていました。いつも言い訳は「法的に違法ではない」です。

問題はそういうことじゃないってのが本当に分かっていないとしたら本当にただのア〇です。まぁ今に始まったことじゃないから「またか」って感じですけどね。

お金があまりに好きな人たちは、政治の世界から出て行ってもらう必要があります。彼らは政治の世界では危険です。

ムヒカさん、日本の総理大臣になってください

まとめ

一昔前に比べて世の中は信じられないくらい便利になりました。

しかし便利な世の中になって幸せな人は増えたのでしょうか。僕は今、同世代と比べて圧倒的に収入は少ないと思います。そもそも正社員として働いていませんからね。

でも時間に縛られることなく、ある程度好きなことはできているなぁと感じています。

さすがに将来のお金に関しては多少の心配はあるので、どうしようかと色々考えている時間は増えましたが、この本を読んで心配しすぎるのもどうかと思いました。

お金がなさすぎても困るのは事実ですが、幸せな人生とは何かを考え直すにはとても貴重な一冊でした。