106万円の壁が82万円の壁に?パートで働く人はどうするのがベストのなのか問題

〇〇円の壁はいくつもあって複雑でわかりにくいですが、パートで働く人たちにとって、とても気になるところですよね。

現在パートで働いている人が気にしているのは106万円の壁だと思いますが、それを82万円にしよう…そんな法案が審議されています。

そうなったとき、パートで働く人はどうするのがベストなのか?

ってか、そもそも106万円の壁とか82万円の壁って何?と思ってる方は、この記事を読んでいただきたいと思います。

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106万円と82万円の壁

話題になっている106万円の壁・82万円の壁は、会社の社会保険に加入するかどうかの基準です。配偶者(特別)控除を受けるための壁とは違うので、ややこしいですね。

会社の社会保険とは、厚生年金・健康保険のことです。これらは会社が保険料を半分負担してくれますが、半分を自分が支払わなければなりません。保険料は毎月の給料から天引きされます。

現在の106万円の壁では、以下の条件に当てはまると会社の社会保険に加入する必要があります。

  • 勤務時間が週20時間以上
  • 1カ月の賃金が88,000円(通勤費込、見込年収106万円)以上
  • 勤務期間が1年以上見込み
  • 勤務先が従業員501人以上の企業
  • 学生以外

106万円と言われますが、正確には月収88,000円以上です。例えば、7月から働き始めて毎月10万円を稼いでも年収は70万円なので106万円には届きません。

しかし、見込み年収は(1年働いたとしたら)106万円を超えることになるので、上記条件に該当します。

その見込み年収で106万円を超える基準が、月収88,000円ということです。そして、この106万円の壁が、今後は82万円の壁となるかもしれない…

そうなると、これまでの働き方でも社会保険に加入する必要があり、手取り収入が減ってしまうかも…となるわけですね。

82万円の壁になった場合、月収68,000円が加入の基準となります。

130万円の壁

106万円の壁は、従業員が501人以上という条件がありますが、従業員がそれに満たない場合、社会保険の加入条件は少し変わります。

それが130万円(月収108,334円)の壁と呼ばれるもので、以下の条件に当てはまると、社会保険へ加入する必要があります。

  • 1週間あたりのの勤務時間が正社員の4分の3以上
  • 1か月あたりの勤務日数が正社員の4分の3以上

106万円の壁と130万円の壁の違いは、働く時間と会社の規模ということですね

どちらも働く本人が会社の社会保険に加入しなければならない基準だとということは同じです。

ただ、今回の改正は社会保険への加入者を増やすことを目的としているため、従業員数の条件も撤廃される可能性があるそうです。

そうなると、中小企業でのパート勤務でも、社会保険への加入条件を満たす人が大勢出てくるかもしれません。

82万円の壁はいつから?

82万円の壁が適用されるかはまだわかりませんが、適用されるのは早くても2021年となる見込みだそうです。

適用されてから慌てて対策を講じるのではなく、すぐ対応できるように、今から適用された場合どうするかを考えておくことが重要ですね。

自分がどうするのがベストなのかは各々によって変わりますが、大切なのは何のために働くのか、社会保険の加入をどう捉えるのかを考えることです。

社会保険に加入すると手取りは減少する

106万円から82万円へ引き下げられた場合、これまでと同じ勤務時間なら社会保険に加入して保険料を引かれる分、手取りは減少します。

同じ収入を確保しようと思ったら、それだけ勤務時間を増やすしかありませんね。

社会保険に加入するのを避けるため、82万円の壁を超えないように働くとすれば、収入と勤務時間が減ることになります。

今と同じ勤務で手取りは減っても社会保険に加入するか、手取りを減らさないために働く時間を増やすか、社会保険に加入したくないから手取りと勤務時間を減らすか。

どれが良いと思うのかは、あなた次第です。

社会保険への加入はメリットが大きい

個人的な意見を言わせてもらうと、社会保険に加入するメリットは大きいと思います。手取りが減ったとしても…です。

なぜなら、手取りが減っても、それは給料が下がったわけではなく、いずれ(厚生)年金として自分に返ってくるものだからです。

仮に月収68,000円で働いたとき、厚生年金保険料は約6,300円、健康保険料は約3,900円ほどになるそうです。そのため、手取りは約57,000円ほどになりますね。

月収88,000円だと、厚生年金保険料は約8,000円、健康保険料は約5,000円くらいになります(多分)。

支払っている保険料がさほど多くないため、貰える年金も決して多くなるわけではありませんが、年金は生涯受け取ることができる貴重な老後の収入源です。

また、健康保険に加入することで、もし病気やケガなどで働けなくなった場合、傷病手当金として、収入の約2/3が最長1年6ヶ月まで支給されます。

傷病手当金は第3号被保険者としてパートをしている場合は支給されないので、もしものことを考えると悪くないと思いませんか?

そもそも、保険料の半分は会社が負担してくれているだけでも、大きなメリットですから。

第一号被保険者にはメリット特大

第一号被保険者とは、自営業や学生・フリーター、夫が自営業の妻(その逆もしかり)が該当します。

※ 夫が自営業でも、妻が会社の社会保険に加入していると妻は第二号被保険者です。

これらの第一号被保険者が、会社の社会保険に加入することは、メリットが非常に大きくなります。

なぜなら、国民年金・国民健康保険料は負担が大きく、会社の社会保険に加入することでそれぞれの保険料の負担が大幅に下がるからです。

夫が自営業で働いている主婦のほとんどは、会社員の嫁は社会保険料の負担なしなんてズルい!と思っているはず。それくらい、自分で社会保険料を支払うのは負担が大きいからです。

そんな第一号被保険者ですから、会社の社会保険に加入することにデメリットはない…はずです。

是が非でも、会社の社会保険へ加入できるよう頑張りましょう。

年金は損得ではなく、長生きしたときに備えるもの

夫が会社員で、その扶養となっている妻は第3号被保険者となります。

第3号被保険者が自身で社会保険に加入すると、今までは保険料を支払うことなく年金を受け取る権利があったので、自分で保険料を払うのがもったいないと感じるかもしれません。

また、年金は元が取れないとか、早死にしたら損をするだけだと否定する人がいますが、そもそも年金は損得で考えるものではありません。

確かに、早くして亡くなった場合は支払った保険料より少ない金額しか受け取れませんが、逆に長生きした場合は多く貰えるわけです。

いつまでも元気に働ければ良いですが、実際には高齢で働き続けるのは簡単ではないし、仕事ができないと収入も少なくなっていきます。

何歳まで生きても貯蓄だけでやっていける人は問題ありませんが、世の中の多くはそうじゃないはずです。

早死にして払い損になる人も、長生きして払い得になる人もいるのが年金であり、長生きしたときの収入源を確保するためにも、年金は必要不可欠。

社会保険に加入することは、そのときの収入を少しでも増やすことに繋がるのです。

民間の年金制度より、国の制度のほうが優れている

民間の年金保険でも、一生涯年金が受け取れるトンチン年金という商品があります。長生きするほどお得なので、長生きに備えて加入する人がいるようです。

しかし、民間の保険では支払った保険料の元を取るためには20年以上の時間が必要になります。

受け取りは70歳からとなっている商品が多く、90歳以上生きてようやく元が取れるのです。

先ほど、年金は長生きのために備えるものであり、損得で考えるべきではないと言いましたが、これほど効率の悪いものは別問題です。

国民年金なら、支払った保険料の元が取れるのは約10年、厚生年金ならもう少し早く元が取れる可能性が高い。

つまり、公的な年金は損得で考えても、民間の保険よりよっぽど優れているのです。

国の年金は破綻してる…と言う人もいますが、本当に破綻するなら国の前に民間のほうが先に破綻する可能性が高いとは思いませんか?

例え寿命が延びてトンチン年金でも得をするような人が増えることになると、そのときは保険料が上がるので結局は同じことです。

損をしたくないことよりも、気持ちよく働くことを考える

自身が社会保険に加入するかどうかとは別に、配偶者(特別)控除が適用される範囲内に収入を抑えたり、収入によって家族手当がなくなったり、保育料が増加したりと、様々なことが絡まりすぎてどうするのが最適なのかわからない…

そう思っている方は多いのではないでしょうか?

しかし、損をしたくないと考えるがあまりに、年末にシフトの調整をしたり、あれこれ頭を悩ますよりも、自分が気持ちよく働けるようにしたほうが良いと思うのです。

少しでも損をしたくないと考えすぎると、家計にシビアになりすぎて家庭内の雰囲気もギクシャクしたり、ピリピリした空気が流れるかもしれません。

例え、それで家庭全体の収入が少なくなったりしても、自分が気持ちよく働いていれば、自分がピリピリとした空気を醸し出すことはないでしょう。旦那がボンクラすぎると違う意味でピリピリするかもしれませんが…

82万円の壁になって社会保険料を負担することになっても、それはいずれ自分のためになるものです。

その日暮らしの生活のためにこのような制度に振り回されて疲弊するよりも、割り切って気持ちよく働ける環境を目指すほうが、よっぽど生産性が高いと思います。

まとめ

82万円の壁は、自身が会社の社会保険に加入するかどうかの基準となる金額です。

社会保険に加入すると、今まで以上に働く時間を増やさないと手取りが減ってしまう可能性がありますが、それはいずれ自分のためになるもの。

少しでも損をしないようにと根を詰めるより、伸び伸びと仕事をできる環境で働けるように考え方を変えることが、今後どのような制度に変更されても対応できる一番の対策だと思います

おしまい。


扶養控除と配偶者控除の違いについて解説している記事も併せてご覧ください。

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