これから資産形成をしていくには、つみたてNISAはぜひ利用したい制度ですが、初心者が一人で口座開設から積立の設定まで操作するには少し複雑で難易度が高いです。
ここでは楽天証券でのつみたてNISAの買い方(積立設定の仕方)を画像付きで解説していくので、参考にしてください。
楽天証券のつみたてNISAの買い方
まず、楽天証券にログインし、「NISA・つみたてNISA」の項目を選択します。
投信を選ぶ
続いて、購入する投資信託を検索します。
赤枠の「ファンド一覧から選ぶ」、もしくは投資信託を決めているなら直接ファンド名を入力します。
「パッケージから選ぶ」はあまり意味がないので無視してください。
ファンド一覧を選択すると以下のような画像が表示されますが、表示される順番はその時々によって変わるので、画像とは違う可能性もあります。
僕が実際に購入したのは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」・「eMAXIS Slim 全世界株式」です。
複数の商品を積み立てたい場合は、左のマスにチェックを入れ、画像には写っていませんが、「一括積立」の設定に進みます。
※ 現在は「eMAXIS Slim 先進国株式」も追加しています。
支払方法・積立のタイミングなどを決める
続いて、購入に関する項目を入力します。
お金の引落方法ですが、楽天証券なら「楽天カードクレジット決済」にすることで、投資額の1%がポイント還元されるので活用しましょう。
その場合、積立のタイミングは「毎月(1日)」しか選べませんが、気にする必要はありません。ポイント還元の恩恵は大きいので、楽天カードをお持ちならカード決済一択でしょう。
カード決済を選択すると、カードの情報を入力する画面が出てくるので、必要事項を入力しましょう。
続いて、選んだ投資信託の積立金額を入力します。
僕は基本的に米国株重視なので、積立金額も米国株を多めにしています。
右側の分配金コースは「再投資型」にして、ボーナス月に多めに積み立てたい場合は「ボーナス設定」で調整しますが、カード決済ではボーナス設定ができません。
「年間積立プラン」を見ると、1月に設定をしても初回積立日が2月となっているので、1月分の積立ができないようになっています。
このままでは年間の非課税枠40万円を使い切れないので、差額分を埋めるには「増額の設定」で調整するようにします。

僕の場合、1月分の33,333円と端数の4円、合計33,337円が増額可能額となっており、これを毎月の積立額に分割して上乗せすることで、非課税枠を満額使うことができます。
注意点として、カード決済は月の上限が5万円までとなっているため、5月以降に積立を開始する場合は、増額オプションを利用しても満額積立ができません。
例えば、5月に設定をして6月から積立が始まる場合、6月~12月まで月額33,333円(計233,331円)となり、非課税枠の残りは166,669円です。
これを6~12月の7ヶ月分で割ると、ひと月あたり23,809円の増額が必要となります。しかし、33,333円と23,809円を足すと57,142円となり、カード決済の上限を超えてしまうのです。
5月以降に開始する場合に満額を積み立てるには、初年度はカード決済以外を選択して「ボーナス設定」で満額になるよう調整し、2年目以降はカード決済に変更すればいいようです。
ただ、支払方法の変更は「楽天カード支払い口座」から「楽天カードクレジット決済」しかできないようで、それ以外の支払い方法だと積立の設定を一旦解除し、2年目は(1年目の12月に)新たに設定をし直す必要があるようです。
ややこしいですね。
つまり、5月以降に積立を開始する場合の選択肢としては…
- カード決済で初年度は月5万円を7ヶ月分=35万円の積立にして3,500ポイントの還元を受ける(非課税枠は使い切らない)
- 初年度は楽天カード支払い口座でボーナス設定をして非課税枠をフルに使い(ポイントはなし)、2年目からカード決済に変更する
このどちらかになりそうですね。資金に余裕があるなら、ポイント還元よりも非課税枠を使い切ることを優先したほうが良いかなとは思います。
そもそもカードを持っていない場合や、非課税枠を使い切らない積立額なら気にする必要はありません。
ポイントのコースは、「楽天証券ポイントコース」と「楽天スーパーポイントポイントコース」のどちらかを選びます。(初期状態では楽天証券ポイントコース)
楽天スーパーポイントコースに設定し、月に500ポイント以上のポイント投資を行うと、楽天市場の買い物ポイントが+1倍になる特典があります。
ポイント投資をするかどうかにかかわらず、楽天証券ポイントコースを選ぶメリットはあまりなさそうなので、とりあえず楽天スーパーポイントコースに設定しておくといいでしょう。
なお、カード決済で投資額の1%分ポイントが貯まりますが、積立の一部にポイントを使用した場合、ポイント分を差し引いた金額にしかポイント還元はされません。
つまり、効率良くポイント投資をするならば、ポイントで投資する商品については別枠で積立設定を行うようにしたほうがいいということですね。
…ちょっとややこしすぎて自分でも何言ってるか分かんないっす。
ここまで入力が完了すれば、「目論見書の確認」をクリックしましょう。
目論見書・約款の確認
ここは表示された目論見書・約款をすべて閲覧し、内容を確認します。
目論見書は取扱説明書のようなもの。その商品がどのような対象に投資をし、投資している企業の詳細や各種手数料なども確認することができます。
目論見書の見方が分かるようになれば、新しい商品が出てきたときでもどのような商品が判断できるようになります。そのため、気が向いたら目を通しておくようにしましょう。
注文内容の確認し、注文完了
入力内容を確認し、誤りがなければ下にスクロールして取引暗証番号を入力し、注文するをクリックします。
画像のような注文受付の画面が表示されれば、これで注文は完了です。
保有商品の確認・設定を変更する
注文を終えたら、積立の設定がちゃんとできているか確認してみましょう。
まずはトップページの「NISA・つみたてNISA」から「設定を確認する」を選択します。

積立の設定をしている商品が表示されるので、間違いがないかチェックしましょう。
この画面から設定内容の変更・積立解除の操作も行うことができます。
損益状態の確認
最初の積立が行われた後は、利益が出ているのかどうか気になりますよね。
つみたてNISAは長期投資が前提なので、短期的な損益を気にしても仕方ないのですが、投資初心者なら株式投資はどんな値動きをするのか?ということを確認したほうが良いと思います。
損益状態の確認は、楽天証券にログインした最初の画面で分かります。

黄枠で囲ったところが現在の資産額で、その右側に損益が表示されています。この場合、+78,276円ということです。
赤枠で囲ったところをクリックすると、保有商品ごとの損益状況を確認できます。

僕はつみたてNISA以外にも、同じ商品を特定口座でカード決済の上限まで積み立てをしています。
つみたてNISAで月33,333円、特定口座で月16,667円、合計5万円で毎月500ポイントが還元されることになります。投資のついでにポイントが貯まるのはありがたいですね。
長期投資の心得
つみたてNISAの設定は以上ですが、これから投資を始めるあなたに伝えておきたいことがあります。
先ほども言いましたが、つみたてNISAは20年ほどの長期投資を前提とした制度です。長期投資では、いずれ株価が大きく下がる時期を経験するでしょう。
制度が始まった2018年に開始した人は、2020年にコロナショックの影響をモロに受け、それまで利益が出ていたのが一気にマイナスにまで下がったはず。
しかし、どれだけ株価が下がって不安になろうとも、絶対にそこで積立を中止したり、解約したりしないようにしてください。
保有している商品で損失が出ている状態を「含み損」と言いますが、その状態では損失が確定しているわけではありません。含み損の状態で解約(売却)したとき、初めて損失が確定します。
米国株はこれまで長期的に右肩上がりの成長を続けてきました。それは今後も変わらないと思うからこそ、僕は米国株のインデックス投資をしているし、このブログでもお勧めしています。
そんな米国株へ運用をしていれば、いずれ株価は回復して含み損は解消し、含み益へと転じていくでしょう。それが米国株の歴史でもあります。
実際、コロナショックで一時的に大きくマイナスになった人でも、そのまま積立を続けていれば年末には余裕でプラスになったのですから。
ドルコスト平均法についての記事でも触れていますが、株価が安くなったときに積立を続けていれば、その恩恵は株価が回復していったときに発揮されることになります。
しかし、暴落に脅えて積立を継続できなかった場合は、資産形成が難しくなることを忘れないようにしていただきたいです。

まとめ
つみたてNISAは、最初に設定をすればその後は基本的に何もすることはありません。言い換えると、最初にまっとうな商品を選んでおけば、それだけで資産形成は成功したも同然ということです。
どういった商品を選べばいいのか、お勧めの商品についても紹介しているので、参考にしていただければと思います。

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