三大キャリアの新プランが出揃った途端、サブブランドやMVNO(格安)のmineoまでスマホ代の値下げを発表してきました。
最初にこの記事を書いたのが1月15日ですが、わずか半月足らずで新たなプランが続々と発表されたように、今後も各社様々なプランを出してくる可能性もありますね。
次々に情報が更新されていくとこちらとしても戸惑い気味になりますが、現時点で発表されている各社のプランについて簡単にまとめていこうと思います。
※ 2021年1月30日時点での情報です。
キャリアの料金プラン
キャリアは従来のdocomo・au・softbankに、2020年から楽天モバイルが新規参入しました。それぞれの低価格プランは以下のようになっています。
キャリア | 名称 | 月額料金 | データ容量 | 通話 |
楽天モバイル | Rakuten un-limit | 0~2,980円 | 無制限 | かけ放題 |
docomo | ahamo(アハモ) | 2,980円 | 20GB | 5分間無料 |
au | povo(ポヴォ) | 2,480円 | 20GB | 20円/30秒 |
softbank | Softbank on LINE | 2,980円 | 20GB | 5分間無料 |
楽天モバイル
キャリアの低価格プランを受けて、楽天モバイルが新たに破格の料金プランを発表。
4月1日から、月間1GBまでのデータ通信なら月額料金は無料とのことです。ただし、1回線目の契約に限り、2回線目以降は980円となります。
1GBを超えて3GBまでの使用なら月額980円、3GBを超えて20GBまでは月額1980円となり、同容量の他社と比べても最安値。20GBを超えた場合は月額2,980円なので、2,980円で使い放題となるのは変わりません。
これまでキャリアは少ない容量での料金プランが高いのがネックだったところを、楽天モバイルがぶち壊しにきた感じですね。
また、他キャリアの低価格プランはオンラインでの受付しか対応されませんが、楽天モバイルは店舗での受付・サポートもしてもらえるのは強みです。夏頃にはキャリアメールも使えるようになるとのことですが、メールに関しては正直どうでもいいかな…という人は多そうです。
注意しなければならないのは、通話かけ放題になるのは「Rakuten Link」というアプリをインストールして、そのアプリ経由で発信した場合。このアプリは通話以外にもSMSやグループチャットも無料。海外で使用しても、アプリ経由なら無料とのことです。
高齢者にとっては店舗でサポートがあってプラスな反面、こういったアプリを使えるようにしないと思わぬ請求が起こる可能性があるのはマイナスかも。その辺りはしっかりと理解しておきたいところですね。
なお、楽天回線を掴まないエリアでは引き続きパートナー回線を利用することになり、その場合は5GBを超えると1Mbpsに速度制限がかかります。
docomo
docomoはahamoに乗り換えてもファミリー割引の適用回線数は変わらないそうです。つまり、家族のうち一人がahamoに乗り換えても、docomo回線の割引額はこれまでと同じ。
家族間の無料通話も、docomo(で契約している家族)からahamo(へ乗り換えた家族)へは無料の対象となります。しかし、ahamoからdocomoへの通話は無料ではなく5分かけ放題です。月額料金の割引も、ahamoユーザーには適用されません。
要はdocomoで契約している側は何も変わらないですが、ahamoに乗り換えた人は勘違いしないように気を付けておきましょうということですね。
au
auだけ月額料金が500円安くなっていますが、ここに5分かけ放題のオプションを付けると2,980円になります。まぁ必要のない方にとって、選択肢があるのは良いことですね。
また、1日200円でデータ無制限のオプションが用意されています。ただ、20GBを超えても1Mbpsで通信できることを考えると、わざわざその日だけお金を払って無制限にする必要性があるのかは疑問。
人によって使い方はそれぞれなので、僕には分からない使い方をする人にとっては需要があるのかもしれませんが…
softbank
softbankはLINEモバイルを完全子会社し、LINEの利用に関しては他社より優遇されています。具体的にはLINE(通話含む)のデータ通信はカウントせず、データを消費されません。ただし、LINE内で別途料金が必要になるサービスなどは対象外です。
まだ詳細は分かりませんが、各種手続きはLINEで行える可能性が高く、操作性は分かりやすいかもしれません。
注意点
注意点として、docomo・au・softbankで契約していた方が低価格プランへ乗り換える場合、これまで使用していたキャリアメールは使えなくなります。
また、LINEを傘下に持つsoftbank以外では、LINEのID検索が利用できない可能性も。MVNOでもそうですが、キャリア以外では年齢認証ができないため、ID検索ができないとされています。
サブブランドのUQ mobileでもID検索はできないようなので、現状は不明ですがahamoとpovoもできない可能性が高そう。※ QRコードでの友達追加はできます。
手続きが全てオンラインになることで、もしスマホが故障した場合にパソコンか別の端末がないと、その対応に困る可能性が高いですね。そのための対策は何か考えておく必要があるでしょう。その点、楽天モバイルは店舗での対応が可能ですから、やはり店舗対応は強みになります。
とはいえ、楽天モバイル最大の問題は安定して楽天回線を掴まないというところ。京都市内でさえ、ほぼパートナー回線を掴んでいます。まぁこの点は時間が経てば解決するかな…とは思いますが。
テザリングについては、現状softbankの情報が不明ですが、おそらく各社無料で利用できるかと思います。
キャリアのまとめ
各社横並びのなか、楽天モバイルが打ち出した新料金は限界に近いところまで来たのではないでしょうか。
1つ気になるのは、一度契約して解約した後、改めて契約した場合は2回線目の扱いになる?という点。まだ正確に確認は取れていませんが、正しい場合は解約は慎重に考えたほうがいいですね。
他の3社については、手続きは全てオンラインになるという点を受け入れられるかどうかでしょう。もしかしたら、すぐに楽天モバイルに対抗したプランを発表するかもしれません。
いずれにせよ、ユーザーの選択肢は大きく広がったのは良いことだと思います。
サブブランドの料金プラン
サブブランドとはUQ mobile(au系)とY!mobile(softbank系)の2社を指します。
格安のMVNOより料金は少し高く、通信速度は少し優遇されているといった感じで、キャリアと格安の中間的な立ち位置ですね。
ただ、UQ mobileはキャリアの低価格プラン発表に合わせて、2月1日から「繰り越しプラン」を用意してきました。
プラン | 料金 | データ容量 |
S | 1,480円 | 3GB |
M | 2,480円 | 15GB |
L | 3,480円 | 25GB |
Sプランではデータ容量超過後の速度が300kbps、M・Lプランでは1Mbpsになりますが、余った場合は翌月に繰り越すことができます。
通話は20/30秒で、オプションとしてかけ放題が月額1700円、10分かけ放題が月額700円、月に計60分までかけ放題が月額500円が利用できます。
これまでのような「安くなるには○○の場合」といった複雑な条件もなく、シンプルな契約となっています。店舗での対応も可能なので、条件としては悪くないでしょう。
一方で、Y!mobileも新たなプランを発表しましたが、どこを取っても他社に勝る点は見当たらず、現状は契約する意義を見出せないのが正直なところです。
MVNOの料金プラン
MVNOは基本的にオンラインでの手続きにすることや、キャリアから回線をレンタルすることで料金を大幅に下げることができます。
回線自体はキャリアと同じなので、電波の届く範囲は変わりません。レンタルしてる分を契約者で分けて使うので、通信速度はキャリアに劣るのがネックとされていますが、ぶっちゃけ個人的には気にならないレベルです。
MVNOは数が多すぎて紹介しきれませんが、僕が現在契約しているのは「BIGLOBEモバイル」です。
BIGLOBEモバイルをはじめ、MVNOは基本的に月間のデータ容量によって月額料金が変わるシンプルな契約で、通話料は専用アプリを通すことで半額の「10円/30秒」となるところが多いです(アプリがないところもあり)。
また、MVNOは料金割引のキャンペーンをやっていることも多く、BIGLOBEモバイルも半年間1,200円割引(1GBは除く)と大盤振る舞いをしています。
データ容量 | 月額料金 | 1~6ヶ月目 |
1GB | 1,160円 | 1,160円 |
3GB | 1,600円 | 400円 |
6GB | 2,150円 | 950円 |
12GB | 3,400円 | 2,200円 |
20GB | 5,200円 | 4,000円 |
30GB | 7,450円 | 6,250円 |
2回線目以降は、家族割として月額料金が200円割引になります。
BIGLOBEモバイルには「エンタメフリー」というオプション(月400円)を付けることで、Youtubeなどの動画サービスや音楽・電子書籍等のデータ通信を使い放題というサービスがあります。
エンタメフリーは3GB以上の契約のみ利用できますが、月額2,000円で動画も見放題という使い方もできますね。ちなみに、今はキャンペーンでオプション代も6ヶ月無料になります。
キャンペーンの割引額が大きいのでMVNOの中では優位だと思いますが、楽天モバイルの新料金に比べるとどうしても見劣りはしますね。
mineoが新プランを発表し、MVNOの中ではいち早く大幅な値下げを仕掛けてきました。
データ容量 | 料金 |
1GB | 1,180円 |
5GB | 1,380円 |
10GB | 1,780円 |
20GB | 1,980円 |
MVNOは大容量の料金が高いのがネックでしたが、mineoでは20GBで1,980円まで値下げされました。
ただ、これでも楽天モバイルと同等でしかないので、なんとも言えない感じですね。20GBを超えた場合はどうなるのか詳細が書かれていませんが、おそらく速度制限がされるのでしょう。
mineoは5GBくらいしか使わない人が、少しでも安く抑えたい場合には悪くない選択肢になりそうです。キャンペーンとして、5月末までは5GB以上の契約で3ヶ月間1,080円割引が適用されます。
まとめ
楽天モバイルはデータ使用量によって料金が自動で切り替わり、その料金も最安レベルで店舗対応も可能。個人的には、楽天モバイルが全体的に一歩リードしているかなという印象です。
3GBは超えるけど5GBまでには収まる場合、最安を求めるなら現状はmineoでしょうか。こちらは通信速度がキャリアに劣るという問題はありますが、以前契約していた身としてはとくに気になることはありませんでしたけどね。
ここで書いたこともすぐに古い情報になってしまう可能性があるので、乗り換えをする際は最新の情報を自分でチェックすることも忘れないように注意してください。
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