仮想通貨で1,000万儲けたときの税金をシミュレーションしてみた

昨年から仮想通貨が盛り上がっています。個人的には興味がないのでやらんけど、すでに大きな利益を出した方もおられるでしょう。

しっかり勉強して対策をしている方なら問題ないと思いますが、今まで投資に縁のなかった人が運良く儲けを出したとき、その人は今後不幸になるかも知れません。

なぜなら、お金に関する知識(金融リテラシー)がない人は、お金を上手く使えない可能性が高いからです。

仮想通貨は税金面で非常に不利なものなので、迂闊に手を出してしまうとその後が大変です。やるなら税金に関しても調べておくことをおススメします。

ということで年収360万円程度で金融リテラシーのない人が仮想通貨で大儲けしたとき、税金がどうなるのかを調べてみました。

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年収360万円の人の所得税額

今回対象を金融リテラシーがない人としたのは、節税に関しても無頓着で何もしていないだろうとのことで、計算を単純化するためです。

結婚していると控除額などが変わってくるので、とりあえず独身ということで。年収360万円(ボーナスなし)なら、月額30万円です。実際は色々引かれて手取りは少なくなりますが、所得税の計算なので引かれる分は無視します。

では所得税の計算ですが、まず給料から給与所得控除を引きます。

年収360万円の場合、給与所得控除は

【360万×20%+54万円=126万円】

それを年収から引いた

【360万円-126万円=234万円】

が課税対象になります。

一般的には厚生年金に加入していると思うので、さらに社会保険控除として厚生年金と健康保険が全額控除されます。この年収だと、おそらく年間で約50万円くらいのはず。(多分)

この金額を先ほどの分から引くと

234万円-50万円=184万円】

さらに基礎控除として38万円を引くことができるので

【184万円-38万円=146万円

が最終的な課税所得です。

この課税所得に税率を掛けた金額が所得税となります。

課税所得が196万円未満の場合、所得税率は5%です。

それに復興特別所得税がプラスされた合計5.105%が税率になるので

【146万円×5.105%=74,500円

を所得税として納めます。

これは会社が源泉徴収しているので、12ヶ月で割った金額を毎月の給与から引かれています。厳密には若干誤差が出る場合があり、その誤差を年末調整で修正します。

節税に関して知識があれば、様々な控除を利用して最終的な課税所得を減らすことができるので、納める所得税はもっと少なく済むことになるんですね。

確定拠出年金がその最たる例で、仮に会社員で月額23,000円(年間276,000円)まで拠出できるなら、それが全額所得控除として課税所得から差し引かれます。

そうすると、課税所得は約120万円となり、支払う所得税は約60,000円。年間で約14,500円を節税しつつ、将来の年金作りに資金が貯められることになります。

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仮想通貨で1,000万の利益を出した場合

では、ここで同じ人がたまたまビットコインで1,000万円の利益を出したときの所得税を計算していきます。

ビットコインが税金面で不利となるのは、所得の扱いが「雑所得」となり、給与などと合算した「総合課税」で処理されるからです。

給与が多くなれば給与所得控除の額も上がるので、課税所得の増加を抑えるられるようになっていますが、雑所得には給与所得控除は適用されないので丸々課税所得となります。

そして日本は課税所得が増えれば税率も上がる「累進税率」となっていて、その税率は課税所得に応じて5~45%まであります。

今回のケースでは、先ほどの課税所得【146万円】に仮想通貨で儲けた1,000万円を丸々加算した1,146万円が課税所得となってしまいます。

課税所得が900~1,800万円の税率は復興特別所得税を加えて「33.69%」にもなり、そこから控除額として1,536,000円を引いた金額が最終的な所得税額になります。

そのように所得税額を計算すると…

【1146万円×33.69%-153.6万円=約232万円

なんと、所得税は200万円を超える金額となります。会社で年末調整をしてもらった後、自分で確定申告をしてそれまで支払った所得税との差額を納める必要があります。

それをしないと「脱税」です。犯罪です。

気を付けましょう。いや~、税金って恐ろしいですね。

と、ここまでは「所得税」の話です。

所得税は確定申告で差額分を納めておしまいですが、僕が仮想通貨で利益を出した人が不幸になると思う大きな理由の一つが、次に解説する「住民税」の存在です。

住民税の納税額

住民税は、課税所得に対して一律10%が掛かります。

所得税の基礎控除は38万円でしたが、住民税では基礎控除が33万円となるので若干課税所得が変わります。そして住民税は「昨年度の所得に応じて、翌年の6月から支払う」仕組みです。

2017年分の所得に応じた住民税を2018年の6月から支払うということなので、2017年の所得が多ければ2018年の住民税も増加することになります。

勘の良い方はすでに気付いたかも知れませんが、仮想通貨で大儲けした場合は翌年の住民税がとんでもないことになるということです。

計算式は端折りますが、先ほどの条件で年収360万円の人が納める住民税は年間約15万円で、毎月1万円ちょっと給与から引かれることになります。

所得税と合わせて年間で約22万円ほど税金として納めているわけですね。

そして問題のビットコインで大儲けした場合。なんと、住民税は年間約115万円ほどになり、毎月約9万円が住民税として引かれることになります。

月30万円の給料から住民税だけで9万円、その他社会保険料等も含めると、手取りは半分以下になるかも知れませんね。それを知らずに豪遊していると…

高額な給料を貰うスポーツ選手などが引退した後に苦労するという話は、このような住民税の事情が関係しています。

まとめ

年収360万程度の人が仮想通貨で1,000万円の利益を出しても、所得税と合わせて約350万円ほどは税金でなくなることになります。

特に住民税は翌年支払う額が大幅に上がりますので、儲かったからと調子に乗って高級車や高級な時計などにガンガン使っているとあっという間にお金はなくなり、税金の支払いで四苦八苦する可能性が出てきます。

そして儲けた人は味を占めてそれ以降も取引を続ける可能性は高く、しまいに仮想通貨が暴落して大損するという可能性も高いです。

そうなってしまうと手の付けようがなくなってしまうかも知れませんので、軽い気持ちでギャンブルに手を染めるのはおススメしません。

おしまい。

※税金は複雑過ぎて若干計算が違うかも知れませんが、こういうことになるよってことを言いたいので大目に見てください。

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